発達の専門病院で診察を受けた(2022年1月)

もう1年ほど、発達の専門病院の受診状況について記事にしていない。

どこまでできるかわからないが、現在に追いつくよう記事を書いて行きたいと思う。

 

さて、

我が家には、小学2年生の双子の

兄まひろ(反抗挑戦性障害+多動傾向)と

弟まそら(ADHD自閉症スペクトラム障害) がいる。

この4月、弟まそらは、特別支援学級判定だったものの、特別支援学級から通常学級に移った。 

 

 

2022年1月、我が家の双子たち(当時、小学1年生)が、発達の専門病院にて、定例の診察を受けた。

前回は、2021年11月だった。

 

今回は、私だけでなく、双子も受診となった。

双子を直接診ていただくのは、今年度2回目で、夏休み以来だ。

 

●双子の診察(当時、小学1年生)

まずは挨拶をし、次いで医師から、双子に質問がなされる。

質問内容は大体いつも同じだ。

以下、「青字」は医師の発言。

 

「お名前は?」

2人とも答える。

 

「何歳ですか?」

2人とも答える。

 

「何年生ですか?」

2人とも答える。

 

「学校は楽しいですか?」

兄、まひろ:楽しい。

弟、まそら:楽しくない。

 

「(まひろに)何が楽しいですか?」

まひろ:○○君と遊ぶのが楽しい。

 

「(まひろに)何をして遊びますか?」

まひろ:車に関する遊びについて色々と説明をする。

 

「(まそらに)何が楽しくないですか?」

まそらが答える前にまひろが発言する。

まひろ:●●君がまそらに暴力を振るうから楽しくない。

 

「(まそらに)勉強は楽しいですか?」

まそら:楽しくない。

 

「冬休みの宿題は終わりましたか?」

まひろ:生活記録がまだ(生活記録表の説明を医師にする)。

まそら:まだ終わっていない。

 

「(まそらに)生活の授業は楽しい?」

まそら:楽しくない。自立(自立活動)が好き。

 

「(まそらに)自立は楽しいですか?」

まそら:うん。オムライスを作るのが楽しい。

 

「(まそらに)自立は楽しいんだね。学校はどうですか?」

まそら:前よりは楽しくなってきた。1学期が一番嫌だった。

 

「いいよと言うまで目をつぶっていてください。」

2人ともできた。

 

「手を出して。これはできますか?グーパー、グーパー。」

医師が、手を前に出し、実演。右手がグーのときは、左手はパー。

2人ともできた。

 

「これはできますか?」

医師、実演。

片手ずつ、親指と人差し指の先をくっつける→親指と中指の先をくっつける→親指と薬指の先をくっつける→親指と小指の先をくっつける。

2人とも、できた。

 

「右手を上げてください。」

まひろ:できた。

まそら:まひろを見て、真似をする。

 

「左手を上げてください。」

2人とも、できた。

 

「(座ったまま)右足を上げてください。」

まひろ:できた。

まそら:まひろを見てやる。

 

「右手で左耳を触ってください」

まひろ:考えながら、ゆっくり手を動かし、できた。

まそら:まひろを見てどちらが右手かを確認し、右手で右耳を触りかけるが、まひろを見て、左耳を触る。

 

「これ(おもちゃ)を目だけで見てください(顔は動かさない)。」

医師が、おもちゃを上下左右に動かす。

2人ともできた。

 

「立って、目をつぶってください。」

2人ともできた。

 

 

以上で、2人の診察は終わりだ。

双子はここでお絵描きタイムとなった。

 

 

●医師とのお話

続いて、医師と私のお話の時間が始まる。

まずは、兄まひろについて。

以下、「青字」は医師の発言。

 

「まひろ君の様子は?」

11月末より体調を崩しがちで、食事が摂れない。

すぐに「おなかがいっぱい。オエーが出そう。」などと言う。

2学期は7日ほど欠席。遅刻していくこともある。

病院に行くほどではないが、しんどいと言う。

 

「まそら君は?」

体調不良による欠席はないが、遅刻はある。

 

「まひろ君の不調は朝?」

1日中。特に夕食が食べられない。

 

「1日中であるならば、学校が原因ではないだろう

かかりつけの病院で、場合によっては血液検査を受けて。

まひろ君の学校での様子は?」

〇〇君と仲が良く、いっしょに悪いことをして怒られている様子。

しかし、先生から何か言われることはない。

 

(*ここで、2人の成績表を提示。

医師はそれぞれの成績表を一瞬見ただけで確認終了!

医者になる人の頭というのは、同じ人間とは思えないほど高性能だ。)

 

まそらは、今学期「◎」が少し増えた。

「まひろ君の評価は問題ない。

まそら君は、知識に関するものはできている。

家庭での勉強の効果が出ている。

意欲の部分が問題。

まひろ君について、何か聞いておきたいことは?」

特にない。嫌がっていた水泳が楽しくなってきた様子。

「素晴らしい!」

 

「まそら君の学校の様子は?」

(*ここで、まそらの担任の先生から預かってきた「報告書」なるものを提出。)

まそらは、「うろうろする。行動が遅い。切り替えができない。」などと言われている。

体育の着替えが遅く、次の授業に15分遅れるとのこと。

自立活動の時間に工作を完成させられなかった場合は、次の授業が始まってもやめることができないらしい。

●●君の暴力がマシになったと本人は言っているが、実際はそんなことはない。

 

「●●君は何年生?」

5年生。

 

「どんな暴力?

まそらの上履きを床に投げつける。

手をつかみ、「痛い」とまそらが言ってもやめない。

まそらのランドセルを床に落とす。

爪をまそらの手の甲に押し付ける・・・・・・。

8時25分に教室に戻らなければならないが、先生が教室に来られるのは30分。

その5分の間に、毎日ではないものの暴力を振るわれている様子。

このことは冬休みになってからわかった。

近々、先生と面談が設定されているので、再度、暴力についてはお話しするつもり。

 

(*ここで、医師は2、3枚の「報告書」にざっと目を通す。時間にして3秒ほど!

常人を超越した速読にただ驚く。)

 

医師、「報告書」を基に、

「次年度、通常学級に決まったのですね。」

はい。本人にはまだ知らせていない。

 

「(報告書に書かれている)質問の、いけないことをしたときの声がけはどのようにすればよいかということについては、

頭ごなしに注意をするのではなく、なぜそうしたのか理由を聞いた上で間違いを正す。

まそら君は悪気なくやっている。悪いということをわからずにやっている。

注意するのではなく、間違っているということを教えるようにする。

切り替えができないことへの対処ということについては、難しい。

見通しを立てる力が弱いから切り替えられない。

また返事を書くが、送り先は、お母さん?学校?」

こちらにお願いします。学校から家庭を通すよう言われている。

「OK」

 

「まそら君は、完全にADHD

支援学級の環境が悪いので、次年度、通常学級に移るのはよいと思う。

だが、その場合は、コンサータを使用した方がよい。

自尊心も落ち始めている様子なのが気になる。

コンサータで、集中力が向上し、意欲も出やすくなる。

使用により、IQが上がることはないが、勉強に向かえるようになるので、結果的に成績は上がる。

本人も楽に感じられるようになることが多い。

〇〇〇人くらいに使っているが、効きがいい。

一生使い続けなければならないものでもないし、土日は飲まなくてよい。

まそら君には、きっと効果がある。

3月頃に試してみて、4月にスタートさせた方がよいと思う。」

 

「次年度、まそら君の通級指導教室の利用はどうなりそう?」

学校からは案内されなかったが、教育委員会からは「申請期限は過ぎているが、学校と相談して」と言われたので、次回の面談で相談する予定。

 

「通級指導教室で、自立活動を取り入れてもらえるといいですね。」

まひろについては、週に1回受けている。

次回のまそらについての面談では、次年度に向けての話し合いが行われる予定。

学校には既に、通常学級への段階的な移行をお願いしている。

たとえば、3月にはすべて通常学級で授業を受けている状態にしてほしい、とか、

授業中に教室から出て行く際のルール設定(行先、戻るまでの時間など)をしてほしい、といったお願いしている。

「教室を出て行く際のルールは決めておいた方がよい。絶対に出て行くだろう。1人で出て行くようにし、他の児童に話しかけないようにすることが大事。」

 

教育委員会に、「特別支援教育支援員」配置の要望をした。

べた付きは無理かもしれないが、配置するよう動くとのことだった。

「ありがたいですね。」

 

お訊ねしたいのだが、次年度、まそらが特別支援学級というのは、10月〇日に教育支援委員会が開かれた際、総合的(本人と保護者の意向・医療・教育)な判断で決まったと言われた。

こちらに学校から確認はあった?

「ない。教育的な判断のみでの決定だろう。」

 

11月より、まそらに自傷行為が見られる。

「どんな行動?」

頭を叩く。足を叩く。

家で厳しくしすぎなのが原因?

「厳しめだとは思うが、それが直接の原因ではなく、色々積み重なってのこと。

勉強面は厳しくてよい。厳しくしなくては勉強はしない。

次年度、通常学級では、宿題の量を減らしてでも、やり切るようにすることが大事。」

12月から2年生の勉強をスタートしている。やっているのは漢字と算数のみ。

次年度、授業は聞かない前提で考えている。

「それでいいと思う。」

 

 

私とのお話は以上だ。

最後に、診察室を出たり入ったりしていた双子と挨拶をして、今回の診察は終了となった。

 

 

●診察を終えて

本記事を書いていて、この頃、まそらの通常学級移籍をめぐって、学校ともめにもめていたことを思い出した。

もう1年が経つのだなあ・・・。

あの頃は本当にストレスフルだった。

育児だけでも大変なのに、それに学校対応まで加わって。

毎日、私の頭は火山のように噴火していた。

 

高学年から暴力をふるわれること、勉強面のこと、コンサータのこと・・・

そして、何より、通常学級移籍に向けての不安。

いろんなことを考え、学校側に要望を出し、、、

よく頑張ったなあ、私。

そして、あれもこれも過去のこととして、振り返ることができるようになったのだなあ・・・としみじみ思う。

 

今年度、通常学級で、担任の先生にめぐまれ、何とかやっている弟まそら。

当時に比べて、学校へのストレスは格段に減少した。

特別支援学級の上級性から暴力をふるわれる心配がなくなったことがかなり大きい。

安心感が全く違う。

そして、昨年度より、グンと成長していることが感じられる。

たとえば、大勢の中で過ごすからか、コミュニケーションがかなり円滑にできるようになってきた。

いろんな意味で通常学級に行かせてよかったと思う。

 

当時、一番悩んでいた時期に、こばとさんに助けていただいたことに改めて感謝をおぼえる。

出会いに恵まれ、色々な方のお力を借りて、ここまでこられた。

本当にありがとうございます。

 

 

ところで、双子が園児だった頃、短歌を作れと言われて、

  轟々と黒雲吹き飛ぶ向かい風靴ひもを締めひるまずに行け

と詠んだことがある。

私は、とある人から短歌を作れとせっつかれることが多い。

才能も時間もないと言って、いつも断るのだが、聞き入れられない。

 

この歌は当時の育児について詠んだものだ。

育児の歌?これが?という感じだ。

肩に力が入った感じがすごい。

で、今は?

今は当時に比べれば、かなり穏やかな日々だ。

問題がなくなったわけではないが、園時代に比べればまそらは随分と改善している。

上記のような歌は、少なくとも「今」ならば詠まないに違いない。

だが、「先」のことはわからない。

ずっと、そうだ。

「先」のことは、わからない。

 

そろそろ次年度に向けての動きがある。

特別支援学級へ・・・。」

という話がきっとなされることだろう。

そして、また戦いが始まるのだ。

 

だが、生きている限り、どんな出来事であれ、振り返る日は確実に訪れる。

その時、後悔しないために、

「今」、最善を尽くす。

いつもそう強く思う。

 

 

 

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