我が家には、小学3年生の双子の
兄まひろ(反抗挑戦性障害+多動傾向)と
弟まそら(ADHD+自閉症スペクトラム障害) がいる。
弟まそらは、今年度、昨年度同様に特別支援学級判定だったが、変わらず通常学級に在籍させている。
さて、3年生が終わった。
例年に倣って、今年度の振り返りも書きたいし、次年度の目標も書きたいし、
もっと言うならば、
発達の専門病院の受診状況も記しておきたいし、
栄養指導の内容も記録しておきたい。
いつもいつも、、、
書きたいことはたまる一方だ。
だが、私には、残念ながら、
時間も気力も体力もない。。。
だけれども、今日は書いておく。
毎日が、この1日1日が、2度とはないかけがえのない日であることを
時々、強烈なまでに思い知る。
だから、書いておくのだ。
我が家の双子は、年中児の頃からピアノを習っている。
体験に行ったときには、、、
それはもう・・・
とてもとてもな状態だった。
肘でめちゃくちゃに鍵盤をたたくまそら。
昨年のちょうど今頃。
先生に、
「お断りしようかと思っていた時期もあったのですよ」
と告げられた。
それはそうだろうと思う。
親だって大変だ。
そんな子を、指導しなければならない。
先生には感謝しかない。
そうこうしながら、習い始めて現在4年ほどになる。
習い始めて2年目から発表会に出るようになった2人。
私の中に密かな憧れが芽生える。
子どもたちと連弾がしたい・・・・・
発表会では、彼らはいつもは先生と連弾をしている。
だが、親子での連弾も別に珍しくない。
年が経つごとに、私の中で「いいな~」という思いが強まっていった。
ピアノは私も習っていた。
でも、もうずっと弾いていない。
練習する時間もない。
だが、しかし、、、
私はいつも2人に言っているのではなかったか。
「できないばかり言わない!やる前からごちゃごちゃ言うのはやめなさい!」
彼らは「お母さんは何でもできる」と思っている。
しかし、「初めて」に挑戦する私の姿を見たことはない。
やるんだ!と気持ちが固まったのが昨年度末。
実際、私は双子以上に練習をした、と思う。
まそら「お母さんでも、片手ずつ練習するんだねえ」←しみじみ言った
まひろ「お母さんが練習を始めたぞ!」←面白そうに言った
練習する姿は極力2人に見せた。
子どもと合わせて一緒に弾けるようになるまで、1ヶ月は要したか?
1月末頃から、朝、連弾をしてから登校するようになった。
まそらの曲の方が簡単で、連弾はまそらから開始した。
朝、2人で「楽しいね~♪」と和やかな時間を過ごす。
一方、まひろの曲はテンポが私には取りづらく苦戦した。
それでも、連弾ができるようになった2月下旬頃からはそれなりに楽しく弾いた。
だが、発表会の2週間ほど前頃だろうか。
「テンポが乱れてる!もっとゆっくり!」
「ここはだんだん小さくゆっくり弾いて!」
と叱責が飛ぶようになる。
最初の、ふんわりした雰囲気は吹っ飛んでしまった。
で、発表会当日。
トラブルが発生。
我が家は毎朝2人に勉強をさせている。
兄まひろは、まそらより算数の進度が遅れていて、春休みのちょっと前より、課題のボリュームを少し増やしていた。
これが、彼にはストレスだった。
そして、昼食。
まひろは、メキシコ産のカボチャが好きなのだが、たまたまニュージーランド産のカボチャしか手に入らず、それを食卓に出した。
我慢するということができないまひろ。
朝学習の算数が昼になっても終わらない。
レベルとしてはごくごく簡単な基礎中の基礎。
決してできないような内容ではない。
だが、いつまでたっても終わらない。
というか、やらないのだ。
そして、カボチャその他野菜。
食べない。。。
やるべきことはやらなければならない
私の教育方針である。
発表会だろうが何だろうが、すべきことをしないで許されるなんていうことはあり得ないのだ。
2階へ逃げていったまひろを夫に託し、まそらと先に家を出る。
会場に着くと、どうなっているのか夫に電話をかけた。
夫「衣装を脱いで外で逃げ回っている。もう知らない。発表会なんて出なくていい!!」
逃げるって何?
大事な局面で逃げるなんて最低だ。
これはこれで認めることはできない。
「連れてきて!」
と言って電話を切る。
すぐにまそらの番がやってくる。
もっと緊張するかと思ったがそれほどでもなかった。
こんなことで緊張できるほど、ぬるい生活を今の私はしていないのだな、と思う。
そして、まひろが出られるのかという状況下で、心は決して平静ではないのだが、
それでも、演奏に影響が出ることはなかった。
ああ、私も成長したんだなと、ピアノを前にこんな歳になっても思う。
10年前の私だったら、演奏に集中できただろうか?
椅子に座り、息を吸い、気持ちを切り替え、鍵盤に指を置き、まそらの様子を窺う。
彼は、テンポがどうしても速くなりがちで、私が小声でリズムをとってから弾き始めることになっていた。
だが、最初の1音が合わず、結局「せーの」で弾き始めた。
やっぱり、ちょっと速くなりがち。
彼の速度と折り合いをつけて弾くしかない。
最後、先生から指摘されていた「お母さんと同時に手を上げるのよ」は、ちゃんと意識できていて、私の手を見ながら、鍵盤から指を離した。
上出来!!!!!
私がまひろの件でイラっとしていたのが残念。
楽しい気持ちでは弾ききれなかった。
まそらはよく頑張った。
練習の成果が出ていたと思う。
先生に、「まひろが逃げました。間に合わないかもしれません」と伝えて、舞台袖を出る。
そして、また夫に電話をする。
私「次だよ!」
夫「間に合わない」
だが、まひろはギリギリに会場に滑り込んできた。
まひろの前のお子さんの演奏がもう始まっていた。
夫は会場前でまひろだけを降ろし、駐車場へ行ったようで、姿はなかった。
まひろは普段着にジャケットだけ着せられていた。
ああ、何のために買ったのだ、スーツ。
私は間に合うかどうかというハラハラドキドキな状態にさらされて、やっぱり心は乱れがち。
だが、まそらとの連弾と同様。
気持ちは切り替えられた。
元来小心者の私。
自分を褒める。
偉いぞ!ワタシ。
まひろは安定感のある弾き方をする。
来るや否やのステージだったのに、いつも通りに弾いてのけた。
こいつ!
なんだかちょっとむかつくわ!
動揺しているのは私だけ?
だが、まそらとは反対に、最後の1音が私とずれてしまった。
残念。
でも、それだけ。
彼も、上出来!!!!
だが、許さん!!!!!!!!
録画して、実家の父に見せたかった。
だが、会場で演奏を録画するはずの夫は、駐車場に車を止めるため、演奏中、会場にはいられなかった。
今日という日は2度とない。
今日の連弾が録画できるのは今日だけ。
もう2度と録画することはできないのだ。
連弾に続き、ソロパートが始まる。
まそらから。
椅子に座って、鍵盤に指を置く。
1年生の時、立ったまま、客席の方を見て弾いた。
昨年、2年生は座って普通に弾いた。
やれやれと思った。
で、今年、3年生。
鍵盤に指を置いたまま、弾き始めない。
よく見ると、鍵盤を押さずに指だけ動かして弾いている。
でた!
謎の行動。
見かねた先生が、まそらの横に来てフォローして下さる。
「大丈夫、弾けるよ」
ガン無視のまそら。
納得を見たのか弾き始めた。
上出来!!!!!
後で、音を出さずに何をしていたのか聞いてみた。
納得のいく理由があった。
だが、面倒なので書かずにおく。
続いて、兄まひろ。
たんたんと弾く。
緊張感なんて微塵もない。
弾き終わったら、形ばかりのお辞儀をして、
退場の最後の方は飛び跳ねて舞台袖に戻って行った。
やれやれ・・・・・
だが、彼も上出来!!!!!
初めての親子連弾。
自分で言うのも何だが、頑張ってきた。
まそらの暴力事件以降、日常は崩壊し、対応に追われ、一段と多忙になった。
情緒が不安定なまそらに、平静ではいられない私。
インフルエンザに倒れ、靭帯を切り、薬疹に寝込み・・・・・
心身ともに苦境にあった中、
それでも何とか本番に間に合わせた。
皆が頑張って臨んだ発表会。
黒のスーツがびしっと決まったまそらが眩しい。
ジャケットにジーンズ姿のまひろもそれなりだ(だが、許さん!)。
発表会の後は、
まそらのかねてからの要望を叶えるため、お出かけ。
車の中でまそらの横顔を見ながら思う。
2度とはないかけがえのない1日。
それは、発表会当日だけではない。
練習をしてきた毎日も、同じようにかけがえのない1日なのだ。
1日1日が2度とはない、大切な大切な日。
今日、無事に生きていること。
怒ったり、笑ったり、悩んだり、喜んだり、苦しんだり・・・
生きているから、感じることができる。
明日の私もきっと怒っている。
そして、悩んでいる。
そして、笑っている。
息絶えるその時まで、色鮮やかにあの子たちとの時間を刻む。
全力で、毎日を、生きる。
そうそう、、、
本当はまだワインを飲んじゃいけないのデスヨ。
薬害による肝機能への影響がないことを確認するまでは。。。
血液検査の結果を聞きにいかないといけないのだが、、、
時間が取れない。
でも、いいでしょ。
こんな日にちょっとくらい飲んだって。。。
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