年長児、最後の運動会のこと

先日、園生活最後の運動会が行われた。

我が家の双子は、年長さん。

弟まそらは、自閉症スペクトラム障害だ。

 

 

過去の運動会を振り返ってみる。

●年少児の運動会(2018年)

年少児だった一昨年は、、、

2人とも、何ひとつまともにできた種目はなかった。

が、他のお子さんも似たりよったりで、弟まそらが特別目立つというようなことはなかった。

 

●年中児の運動会(2019年)

年中児だった昨年は、、、

まそらは、入場行進もせず(他の場所で加配教諭と遊ぶ)、

ダンスもせず(他の場所で加配教諭と遊ぶ)、

やっと連れられて来て参加したリレーは、バトンを持ったまま園庭を縦横無尽に走り回り、

障害物競争のみ、加配の先生に手とり足取り助けてもらい、何とか参加。

 

他のお子さんとの差は歴然としており、厳しい現実に唇をかんだ。

 

 

そして、今年(2020年)は・・・。

●年長児の運動会(2020年)

新型コロナ対策のため、学年別で行われた。

私としては、お弁当いらずで、拘束時間も短く、とても負担の少ない運動会だった。

 

どうなるだろうかと、ドキドキの今年。

まずは、開会式。

ちなみに、入場行進は行われなかった。

まそらは、何度か大きな声で独り言を言って目立ちはしたものの、加配の先生のサポートの下、みんなと同じ行動をとることができていた。

 

嘘でしょう・・・。

これは現実ですか?

 

続いてのダンスも、自分のいるべき場所で、さほどできていないものの踊ってはいる。

鉄棒の前回りも、自分の番になるときちんと披露した。

リレーも、バトンを受け取り、コースを走り、次の子にちゃんと渡した。

 

ひとつひとつの事柄に、いちいち泣いてしまいそうになる。

 

できてあたりまえのことが、

できる。

ただ、それだけのことが、こんなにも胸にくるとは。

 

障害の「改善」なのか、「成長」なのかは、わからない。どちらでも構わないことだ。

彼は、ゆっくりかもしれないが、伸びている。

それでよいのだ。

 

 

先生方の日頃のご苦労を思う。

まそらをここまで到達させるのは、どんなに大変なことだっただろう。

根気強く日々指導してくださったに違いない。

 

帰りにお礼を言いに行く。

「もうばっちりでしたね!よく頑張りました。いっぱい褒めてあげてください」

と笑顔の先生。

本当に感謝しかない。

 

次の運動会は、もう小学生だ。

どうなっているのか想像もできない。

でも、楽しみにしつつ、また日々、ひとつひとつ積み重ねていこうと思う。