発達の専門医による診察を受けた(詳細)

先日、発達の専門病院にて、双子たちが定例の診察を受けた。

既に先日、簡単には記事にしているが、今回、その詳細を記しておく。

 

●医師による双子たちの診察

☆医師からの質問

「冬休みは何をしましたか?」

2人ともまだ「冬休み」の概念がないようなのだが、双子弟、まそらが、参加した体験教室を答えた。

 

双子兄、まひろは答えられず、医師が質問を変えて続ける。

「サンタさんは何を持ってきてくれましたか?」

こちらは、まひろが、「踏切」と答えた。

 

「園は楽しいですか?園では何をして遊びますか?」

2人とも、それぞれ答える。

 

☆医師による、双子たちの動作確認

次いで、医師が、遠城寺式のテストに沿っていると思われる事項を確認。

 

「いいよと言うまで目をつぶっていてください」

まひろは、指示どおり目を閉じている。

まそらは、2回ほど目を開けた。

 

「片足で立ってください」

医師は、左右両方の足で確認。

2人ともできた。

 

「右手を上げてください。左手を上げてください。右足を上げてください。左足を上げてください。」

まひろは難なくこなす。

まそらは、まひろを見て真似をしてこなした。

 

「スキップをしてください」

まひろはできたが、まそらはできなかった。

 

「指でキツネを作ってください(医師、実演のもと)」

2人ともできた。

 

「お箸で豆(おもちゃ)をつまんで、お皿に入れてください」

2人ともできた。

 

「言ったことを繰り返してください。『昨日お母さんと買い物に行きました(不正確かも)』」

まひろは、「お母さんと昨日買い物に行きました」と若干異なる文言を繰り返した。

 

「言ったことを繰り返してください。『赤い風船が飛んでいます(不正確かも)』」

まそらは、正しく繰り返した。

 

医師の発言の復唱は、1人につき、ふたつずつ課された。

 

●医師から私への質問

医師より、服を自分で着られるかといったことや、園での様子、ピアノ教室の様子、まひろの暴力などについて尋ねられた。

 

●私とのお話

子どもたちの診察が終わると、2人をおもちゃの置かれた机に向かわせ、遊ばせる。そして、私とのお話の時間となった。

 

以下、内容をまとめる。

2人とも、この半年でかなりの成長が見られる。

ただ、就学時には、2人ともADHDの診断がつくだろう。

就学時に、薬の使用も検討していく。

 

兄、まひろは、

今となっては、「ちょっと元気な子」というくらいだ。

普通級へ進めるだろう。

作業のリバビリも必要なくなるかもしれないが、双子はセットで診ていった方がよいので、来年度も継続していく。

 

弟、まそらは、

あくまで、数字であり、数字がすべてではないが、平均の枠に入るか入らないかのところまで伸びてきている。

良い先生に当たればうまく行くこともあるが、先生は選べないので、支援級については、どうするのがよいのか悩ましいところだ。

できれば、まひろ君と同じ環境で、まひろ君に、引っぱり上げてもらうのがよい。

 

●私からの質問

まそらが、診察室の掲示物の平仮名を読んだので、少し驚かれる。

文字への関心が強いまそら。少し気になって、医師に質問してみる。

「小学校の内容を早めに始めた方がいいのでしょうか?」

 

医師によると、

「早めに始めて、余裕を持っていた方がよいでしょう」

とのこと。

勉強ができることが大事なのではなく、できないことで自信をなくしたり、小学校が楽しくなくなったりすることが問題だそうだ。まそらのようなタイプは、確率的に、勉強も運動も苦手になるケースが多いらしく、そうなると学校生活がしんどくなるようだ。

 

●診察を終えて

診察終了後、病院内の長い廊下を息を切らして全力で走り回る2人。そんなことをしているのは専門病院とは言え、うちの子たちだけだ。

一体どこが「かなりの成長」なのだろうと思ってしまう。

まったく、わからん・・・。

 

ADHDの薬については、できれば飲ませたくないというのが正直なところだ。治療薬でもないし、投薬が必要なほどだとも私には思えない。

 

勉強面では、適した時期に適したことを身につければよいと思っていたので、足し算やら何やらを早期に始めるつもりはまったくなかったのだが、無理のない範囲で取り組ませようと思うに到った。

今はまだ数字の書き取りをしているので、それが終わってから平仮名、片仮名と進んで足し算といったところだろうか。

 

●2人に「かなりの成長」をもたらした要因は何か?

8月の診察では、

「兄との差が顕著になった」

「支援級の検討を」

という話になっていたまそら。

何が彼に「かなりの成長」をもたらしたのか?

 

すぐに浮かぶのは、やはり、「澤口式育脳法」の「数字カード法」だ。

2枚から始め、たった2枚のカードでも随分苦戦したまそら。3ヵ月目の現在、彼は5枚に取り組んでいる。

「数字カード法」は3ヵ月一杯で終了する予定で、来月初めまで、もうしばらく取り組みを継続するつもりだ。

 

「数字カード法」については、また別の記事で扱いたいと思っているのだが、このただ「数字」を覚えるだけの単純とも言える取り組みが、まそらの脳に負荷をかけ、鍛えていることは事実だと思う。そして、「かなりの成長」をもたらした最たる要因なのだろうと思う。

 

しかし、家庭で取り組んでいることはそれだけではない。他にもいくつかのことを実践しており、そうしたものが総合的に働いて、「数字カード法」を筆頭に、彼の能力を引き上げたのではないかと推察している。

 

●「療育」の効果は?

ひとつ、考察を要すると思われる事項がある。

「療育」についてだ。

「療育」には、長らくの間、週に1回通っていたのだが、故あって、7月から利用を休止していた。

園に「療育の利用を休止する」旨を伝えた際には、急きょ面談が組まれ、事情を聞かれたほどで、私自身も内心では、子どもたちに何か弊害が生じないか不安を感じていた。

 

しかし、休止していても、2人に「かなりの成長」が見られたということを、いったいどう捉えればよいのだろうか?

「療育」の休止は、「成長」あるいは障害の「改善」にさほど影響を及ぼさないということだろうか?

それとも、「療育」を継続していたら、今回以上の「成長」が見られたのだろうか?

 

いずれにせよ、少なくとも「療育」だけでは、今回ほどの大きな成果は得られなかったのではないかと思われる。

あくまで、「2人が受けている療育」に限定してだが、その効果と必要性について、今一度考えてみる必要があると思う。