双子弟、どうして「こんばんは」の「は」は「わ」ではないの?と聞いてくる

夕方、突然、双子弟、まそらが言う。

 

とうして、「こんばんは」の「は」は、「わ」ではないの?

 

おっ?

そうきたか・・・と思いながら、適当に答える。

 

「こんばんは」の後には、文章が続くんだよ。

「今晩は、無事に1日が終わってよかったですね・・・」

みたいに、続きがあるけど、長いから省略するんだよ。

だから、「私は」の「は」とおんなじ。

 

それを聞いて、まそらは、当然、

「こんにちは」は?

と聞いてくる。

 

それもねえ、「こんにちは」の後に、文が続いて、

「今日は、ゴニョゴニョですね」

とか言って挨拶をするのを、省略して「こんにちは」だけにしたんだよ。

 

「さようなら」は?

うーん、「さようであるならば」、つまりは、「そうであるならばナントカカントカ、もう失礼します」

みたいな感じ?

 

長くなりそうな雰囲気だったので、

「後でお父さんに調べてもらって。きっときちんと決まった文言があるよ。」

と逃げようとしたのだが、

「お母さんに調べてほしい」

と言ってくるまそら。

 

「ほら、お母さんはお料理とか色々しないといけないけど、お父さんは座ってるだけだから調べてくれるよ。」

とキッチンへ行こうとしたのだが、そんなことはお構いなしに、

「なんで短くするの?」

と聞いてくる。

 

え〜、長いと面倒くさいでしょ。

日本人は省略するのが好きなの。

パソコンは、パーソナルコンピュータだし、

エアコンは、エアコンディショナーだし、

ラジコンは、ラジオコントロールだし・・・。

 

納得した様子のまそら。

しかし、追求は終わらない。

「ただ今」の後は?

などと更に聞いてくるのだった。

 

自分が小学1年生のとき、そんなことを気にしたことがあったかなあと振り返る。

一度もない。

「こんにちは」の「は」が「わ」ではない理由など、一度も気にしたことなどない。

小学1年生どころか、中学生になっても高校生になっても、一度もない。

 

「まそら、なかなかいい点に気がつくねえ。すご〜い!」

と褒める。

表情は変わらないが、まんざらでもない様子のまそら。

紙に、

「ただいまもどりました」

などと書き始めた。

凝り性なので止まらない。

「こんにちは」や「こんばんは」の後の文も自分なりに考えて書き始めた。

 

彼の知能。

私は低く見過ぎなのかもしれない。

彼は、何も考えず、ただぼんやりしているわけでは決してない。

彼は、彼なりの視点で物事を見て、分析している。

 

私も彼をもっと注意深く観て、彼が伸びようとするタイミングをつかみそこねないようにしなければ・・・

と反省する。

 

ワーキングメモリや何やらも大切だが、今日のようなときこそ丁寧に対応しなければならないのだ。

日々、時間に追われているが、優先順位を誤らないようにしたい。

 

 


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