このところ、色々なものが駄目になる。靴もだし、部屋着のパンツもだし、インナーもだし、靴下もだし・・・。夫に、買いたいと申し出ても、そう簡単に許可は下りない。耐える日々が続いた。そして・・・。
●靴がボロボロに
数ヵ月前のことだ。私の靴が、ボロボロになってしまった。かかとが駄目になり、雨の日には、靴底から水が浸み込んでくるようになった。
そこで、夫に新しい靴を買いたいと申し出る。
「駄目」
と即答された。
そこから、数ヵ月間にわたり、機会がある度に、「靴を買いたい」と訴えることになる。そして、先日、やっと無言の承認がおりた。「駄目」だと言われなかったのだ。
ベネビスの靴が好きで、早速ネットで注文する。革靴は、履き慣れる頃には、駄目になってしまうのが通例だったが、ベネビスの靴を履くようになって、著しい履き心地の悪さとは無縁になった。
しかし、それでも、前回の靴はよくなかった。いつものサイズではきつすぎたので、1つサイズアップすると今度は大きすぎた。結局、1つサイズアップしたものに中敷きを入れて使用した。が、どうにも脱げやすくて困った。
今回、新しく購入したものは、サイズは良かったが、かかとの淵があたって痛い。かかと自体もぐにゃぐにゃで、履くときに踏みつぶしてしまいそうだ。
このところ、ベネビスの靴とは相性が悪い。残念だ。でも、セールでほぼ半額。とやかくは言えない。
●部屋着のパンツの膝が破れた
かれこれ、もう10年近くはいている部屋着用のパンツの膝がついに破れてしまった。
夏場以外はずっと2着を着まわしていたのだが、まさか破れるとは・・・。こんなことは初めてだ。しかし、夫に、「買いたい」とは、なかなか言い出しにくい。
1度は裏から補修布を当ててしのいだが、すぐにまた別の個所が破れた。外に着て出るのは、朝のゴミ出しくらいだ。特に誰かに見られることもないので、再度、補修布で破れたところをふさいだ。
①裏返して、補修布を当てて
②アイロンで接着
2回目(左側)の方が、補修も上達していると我ながら思う。
■新品を購入してみて
新しい靴。単純に「わーい!」という感じだ。何?この心トキメク感じ・・・。独身時代、新しいものの購入にここまで喜びを感じたことがあっただろうか?補修してまで、パンツをはくなんてことがあり得ただろうか?自分で稼いでいた頃は、何かを買うのにいちいち人の許可などいらなかった。私の年間の衣服代は、今や独身時代の1ヵ月分程度だ。何だろう、この生活は・・・?
かつて、国内最大手の企業に勤めるかなり年上の知人(女性)が、結婚に際して、仕事が続けられなくなると悩む私に、助言をしてくれた。
「優先順位を考えなさい。仕事なの?結婚・出産なの?」
当時、私は「子どもが欲しい」と強く思っていたので、結婚を決めたのだった。が、間際になって、私の年収を知った知人が言う。
「あなた、そんなにもらってるの?辞めるのはもったいないわ。」
「え~っ?」と言うしかない。間際に言われても・・・。
知人ほどの大手企業ではなく、知っている人もいれば、知らない人もいる・・・くらいの企業に勤めていた私。高給取りの自覚はまるでなく、むしろ低所得だとさえ思っていた。が、知人基準では高給取りだったようだ。
あの時、結婚を思いとどまっていればよかったのだろうか・・・?
仕事を続けられる人と結婚できればよかったが、人生そんなにうまくはいかないものだ。
仮に、結婚せず、今もまだ独身だったとしたら、自立し、誰にへつらうこともなく、堂々と生きていたことだろう。が、その一方で、「結婚していたら・・・」と強く後悔しているに違いない。子どもがいる人がうらやましくて仕方がなかっただろう。
どのような選択をしたとしても、「後悔」が全くないというような人生は、きっと存在しない。そして、「後悔」というものは、本当に、いつだって、「後から」やってくるのだ。どうにもできない。
何か大きなものを得ると、いつでも、それ以上のものを失うように思う。すべてを手に入れられないのは一体なぜなのだろう???
手にしているものに感謝し、失いながら、生きる。
どうにもならないことのすべてを受け入れ、生きる。
その時々のベストを尽くし、生きる。
そうすることしか、できない。
追記
2019年3月15日に、記事を更新し、内容を一部削除致しました。アップ時に、スターをつけて下さった皆様、申し訳ございません。