ついに、この4月、我が家の双子たちは年長さんになってしまった。
入園してもう2年が過ぎ、今や3年目だ。
長いような、あっという間だったような・・・。
そして、嫌でも見えてくる就学。
双子弟、まそら(自閉症スペクトラム障害)をどうにか伸ばしていかなければならないと思う。
彼は、3月に児童相談所さんの面談を受け、療育手帳の適応から外れることとなったのだが、問題が全て消えてなくなったわけでは勿論ない。
彼はこの1年で、大きく3つの力をつけなければならないと今のところ考えている。
ひとつは、興味のないことでも、「椅子に座って取り組む力」だ。
もうひとつは、「情報を主体的にキャッチしていく力」だ。
そして最後に、「集中する力」だ。
就学にあたり、この3つの力が最低限のこととして必要となると私は思っている。どの力も同レベルで鍛えていかなければならない。
①椅子に座って取り組む力
現時点において、私は可能な限り「普通級」に進めたいと考えている。
「普通の感覚は、定型発達児の中にいてこそ身につく」
と考えるからだ。
周りの子どもが全て自閉症児だと仮定して、普通のコミュニケーションスキルが身につくだろうか?無理ではないかと私は思う。
小学校で授業を受けるようになると、当然その間、座っていられなければならない。授業の内容に興味があろうがなかろうが、とにかく座っていることができなければ、「普通級」は厳しいものになってくるはすだ。
この件に関しては、澤口俊之先生の「数字カード法」の事前準備として取り組んだ「数字の書き取り」が、本来の目的とは異なるところで効果を発揮している。
昨年の7月頃より、「数字の書き取り」に継続して取り組んでいるのだが、始めた当初は、座っていることなどとてもできなかった。
しかし、毎日取り組む中で、「しなければならないこと」として日常の中に定着し、今では2人とも立つことなく「数字」を書くようになった。
日々の積み重ねが持つ力はすごい。
数字が終われば、「平仮名」、「片仮名」、「足し算」と進めていくつもりだが、こうした取り組みが、「椅子に座って取り組む力」をつけることにつながっていくと考えている。
②情報を主体的にキャッチしていく力
彼は、周囲や興味関心のないことに対して、意識を向けることが苦手だ。
まず、呼びかけても反応が鈍い。何度も名前を呼ばなければ、こちらに意識を向けない。
また、指示を出しても、1度では耳に入らない。何度も何度も言って、ようやく動き始める。
何かにつけ、ぼんやりしているように見える。理解力も低い。
自分から、主体的に、情報をキャッチしていく力を身につけないと、集団の流れからあっと言う間に取り残されてしまうだろう。
まずは、「主体的に」ではなくても、「聞く力」と「見る力」を身につけていくことから始めたい。
「お母さんは、今何て言ったかな?」
「今は、何する時間?」
「お母さんの方を見て」
といったような、対象に意識を向ける問いかけを日常において増やしている。
その他、教材の使用を考えている。
『きくきくドリル STEP2』だ。
③集中する力
例えば、「数字の書き取り」ひとつとっても、集中して取り組むことができない。「2」を1字書いては手をとめて、消しゴムを触ったり、消しカスで遊んだり・・・。
ダラダラしていて、一向に進まない。
着替えにしてもそうだ。
先の、「情報を主体的にキャッチしていく力」に通じるものがあるが、お風呂上がりなど、何度言っても服を着ない。
「パンツはきなさい!」✕5回
「肌着を着なさい!」✕5回
「ズボンはきなさい!」✕5回
・・・
すべてのことを繰り返し言い続けなければ、着替えは終わらない。
今すべきことに集中する。
これができるようにならないと、授業中にうっかり5秒ぼんやりして、漢字の書き順を聞き逃してしまうというようなことになるだろう。
当然、授業にはあっという間についていけなくなり、何をやっているのかわからず、そのため面白くもなく、さらにぼんやりしたり、授業が苦痛になったり・・・
ろくな結果にならないことが容易に推測できる。
「そのとき、やるべきこと」に集中して取り組める力を身につけなければならない。
こちらは、「こばと教材出版」さんの『中級編ジャンプアップ 集中力・注意力アップトレーニングシート』を利用させていただいた。後もう少しで終了できそうだ。
次は、『教室でできる特別支援教育 1分間集中トレーニング』を読んで、実践してみるつもりだ。
この1年は、とても重要な1年になる。
まそらをどこまで伸ばせるかはわからないが、情報を集めつつ、地道に取り組んで行きたい。