「知的な遅れ」が改善した要因を整理する②「澤口式育脳法」

我が家の双子弟、まそらは、年長児。

自閉症スペクトラム障害だ。

 

彼は、3歳の時に「療育手帳」を取得したのだが、今年の春にその適応を外れ、返納。

先日受けた発達検査でも「知的な遅れはない」との結果が出た。

 

私の目からすれば、「遅れはある」としか思えない。しかしながら、「遅れ」の程度が軽くなり、「障害レベル」ではなくなったことは、数値が示す確かな事実なのである。

 

いったい、何がその原因なのか?

 

前回に続き、取り組んできたこと、取り組んでいることを整理していく。

 

今回は、「澤口式育脳法」の「数字カード法」関連の事柄を取りあげる。

なお、前回の「食事」同様、既に記事にしていることも多く含まれるが、「整理する」ことを目的として記載していく。

 

双子弟、まそらは、年中児の2019年6月に澤口俊之先生「教育相談」を受けた。

澤口先生からは、様々な貴重なアドバイスをいただいた。そして、その中のひとつである「澤口式育脳法」の「数字カード法」に取り組むことになった。

 

が、「数字カード法」に取り組むには、「数の理解」と「数字の読み書き」ができることが前提となる。

なので、まずは、「数の理解」から習得を始めた。

「数の理解」については、既に記事しているが、簡単に記載していく。

 

 

●数の理解

ボタンを買ってきて、1〜9までを数えられるように教える。

例えば、3個のボタンを見て、「さん」と言えるようになるまで続けた。

 

●数字を読む

「数」がわかるようになったら、アラビア数字を「読む」ことに取り組む。

紙に、「1~9」の数字をランダムに手書きし、それがスムーズに読めるようになるまで、練習をした。

 

●数字を書く

「読む」ことができるようになったら、「書く」ことに取り組む。

これには、大変に苦戦した。

結局、10ヶ月ほどひたすら数字を「書く」ことになった。

大きめのマスに、点線で数字(2〜9)を書いてやり、その上をなぞらせるところからスタート。

次に、点線なしで書けるようにし、マスの大きさを徐々に小さくしていった。

 

 

●数字カード法

年中児の11月。

数字を書けるようになったと、半ば無理やり判断し、書き取りを継続しながらも、ようやく「数字カード法」を開始。

「1〜9」の数字が書かれた9枚のカードを使って取り組む。

なお、やり方は、澤口先生から直接ご教示いただくしかない。

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まずは、2枚から始めた。

しかし、まそらは、このたった2枚が覚えられない。びっくりするくらい覚えることができない。

そもそも、「数字カード」に取り組ませることすら困難な状況だった。

そして、苦難と苦悩の日々が始まることになる。

 

3ヶ月経って、何とか5枚にチャレンジするようになって終了。

やれやれと思っていたら、後になって「数字カード法」のやり方を間違っていたことが発覚した。

 

3ヶ月期間をおいて、5月から再開。

不適切な覚え方の癖がなかなか直らず、「記号カード」を導入。

それで癖はなんとか直ったが、「4枚」も覚えられないまま、3ヶ月が経過し、終了となった。

 

また、半年間、期間を空けて、2021年2月より、再々チャレンジを開始する予定だ。

 

 

●「数字カード法」に取り組んでみて

目標枚数は、年中児のときの1回目(2019年11月〜)の取り組みで、「4枚」。

年長児の2回目(2020年5月〜)で「5〜6枚」だった。

残念ながら、まそらは、必要なレベルまで、到達することができなかった。

それでも、「数字カード法」が原因かはわからないが変化はあった。

 

1回目の取り組みを開始して2ヶ月程が経過した頃、やり方を誤ってはいたものの、発達の専門医より、

「かなりの成長が見られる」

「平均の下限ギリギリに入るか入らないかのところまで伸びてきた」

と言われたのだ。

 

療育手帳も、1回目の取り組み終了後に、更新のための検査を受け、適応を外れた。

 

「数字カード法」に取り組んで(やり方は誤っていたが)、まそらが「脳」を懸命に使っていることは、目に見えて明らかだった。

その姿は、それまで使われることなく眠っていた「脳(前頭前野?)」を、初めて使おうとしているかのようだった。

 

そして、この時、はっきりと感じた。

必要なのは「支援」ではなく、適切な「負荷」をかけることだ。

「脳」に手を差し伸べて楽をさせるのではなく、使って鍛えることが、「脳」機能を高めることになる。

 

そこから、「視覚支援ゴニョゴニョ・・・」のような話は無視するようになった。

どこに行っても言われるのだ。

「やることを紙に書いて、やり終わったら消していくようにしましょう・・・」

しかし、一度試みたときは、うまくいかななかったし、これからも、やるつもりはない。

 

この先、彼が過ごすすべての場所で、常に「視覚支援」がなされるとは考えにくい。「視覚支援」がなくてもやっていける力をつけることが必要だと思う。

 

「数字カード法」に取り組むのは、親子共に結構しんどい。

しかし、来年2月より、また気を引き締めて、3回目を頑張ろうと思っている。

どうか、よい結果がもたらされますように。

 

 

「数字カード法(澤口式育脳法)」の取り組みについて - 発達障害の双子育児 日常のあれこれ

 

 

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