授業参観日の双子の様子

我が家には、小学2年生の双子の

兄まひろ(反抗挑戦性障害+多動傾向)と

弟まそら(ADHD自閉症スペクトラム障害) がいる。

この4月、弟まそらは、特別支援学級判定だったものの、特別支援学級から通常学級に移った。 

 

 

さて、先日、授業参観が実施された。

双子の様子はいかに。

 

●弟まそらの様子

いつもと異なる状況ということもあるのだろうが、明らかにテンションがおかしい。

授業開始早々、机上のノートやプリントを周囲に放り投げている。

補助の先生がなだめようとしておられたが、たいして効果はない。

投げつけるものがなくなると、今度は、あてられてもいないのに、しかも、挙手すらしていないのに、先生の質問に対する答えを言い続ける。

答えられる程度の学力がついていることは窺い知れるが、決して救いにはならない。

単純にうるさいだけで、明らかに授業の邪魔になっている。

そして、結局、教室の外へ出て行ってしまった。

補助の先生が対応してくださったのだが、本人は、

「ブランコに乗りたい」

と主張し続けていた。

「今は授業中。休み時間に」

と補助の先生。

「休み時間は沢山人が来て乗れない」

とまそら。

どうやら、休み時間は、ブランコに乗りたくてもいつも乗ることができず、フラストレーションがたまりにたまっているようなのだ。

「乗れるようにするから」

と補助の先生。

しかし、頑として納得しないまそら。

 

学校に限らず、こういう時、いつも迷う。

保護者がしゃしゃり出てよいのか、それとも、先方にゆだねて口出しは無用なのか。

結局、口を出す。

「まそら、今は、ブランコは無理。

無理なことをいつまでもグダグダ言ってもどうにもならない。

できないものはできない。

先生は、今は無理でも後で乗れるようにすると譲歩案を出して下さっているでしょ。

それに、先生はまそらだけの先生ではない。

みんなの先生。

あなたがここでこうしている間、他の子はどうなるの?

自己中心的な行動はやめなさい。

教室に戻ります。」

 

ふら~と教室に戻り始めるまそら。

少し表情が柔らかくなっている。

やれやれ・・・。

だが、教室に戻ったところで、授業にはさほど参加していない。

音楽の授業ではないが、歌を歌ったりと、とにかく落ち着きがない。

 

なんと言うか・・・・・

インクルーシブ教育という言葉が虚しい。

現実は、厳しい・・・。

 

 

下校時、担任の先生より伺う。

「参観がとにかく嫌だった様子。終了後は人が変わったかのように落ち着いて過ごした。」

とのこと。

普段と異なることが苦手なのは、自閉症スペクトラム障害ゆえ、仕方のない部分なのかもしれない。

 

 

●兄まひろ

まひろとまそらの教室は隣りあわせだ。

最初にまそらの様子を少し見て、隣の教室に移動する。

そして、まひろの姿を探す。

いない・・・・・・。

 

どこにいるのかと教室周辺を探すと、渡り廊下をうろついていた。

私の姿を確認するや否や逃げ始める。

支援員さん(校内を常に歩き回っておられる方)?が気づいて追いかけ始めるが、逃げていくまひろ。

そのうち、教頭先生、養護の先生、生活アドバイザーさん、カウンセラーさん・・・・・などが総がかりで探し回る。

そして、最終的には図書室で過ごすことになった。

 

ここでも迷う。

私も一緒にまひろを追いかけ回し、説教のひとつでもした方がよいのだろうか?

だが、私が追いかけたところで、余計にテンションか上がって逃げ回るだけであろうし、私の説教など何の効果も期待できなさそうなので、少し追いかけはしたものの、まひろについては結局、先生方にお任せすることにした。

 

いたたまれない。

兄弟そろって、どういうしつけをしているのかという周囲の目が痛い。

被害妄想だろうか?

どんなに我が子がふがいなく感じられたとしても、

「あの子よりはマシ」

と確実に思えるであろうレベルだ。

 

生活アドバイザーさんに言われる。

「程度の差こそあれ、いつもあのような状態です」

毎日、授業も聞かず、うろうろしているだけとは、いったい何をしに学校に行っているのだろう。

 

そして、思う。

プロなのに、小学2年生の子どもに振り回される先生方。

強い指導も、効果的な指導もできない。

授業中にウロウロさせ、教室に戻すこともできず、図書室で過ごさせる。

それとも、それが今どきのスタンダードかつベストな指導方法なのだろうか?

本人を捕まえた時も、おそらく、叱りつけたりなどはされていないのだろうと推察する。

教員というのは、今の時代、勉強を教える以外のことはできないのではないだろうか?と思う。

それ以上のことを望むのはきっと行き過ぎているのだ。

普通にできなければ、取りこぼされていくだけ。

 

優しい大人たちに囲まれて、温室でぬくぬくと育つまひろ。

雨も風も、暑いも寒いも、肥料不足も水不足も日照不足もない。

とても野生では生存できないに違いない。

つまり、心身ともに軟弱なのだ。

しかし、本人にその自覚はない。

王様のように横柄に振舞っている。

 

だが、いずれ温室にはいられなくなる。

外に出たとき、自分の力で立つための筋力は身についているだろうか?

全てを与えられている環境で育ちながら、自分で考え、行動し、問題を解決していく力は、果たして身についているだろうか?

 

社会に出て、自身の無力に気づいたその時、力をつけなければと頑張るだけの根性はあるだろうか?

自身の無能の原因を他に求め、ひたすら言い訳をし、逃げて行くだけでなのはないだろうか?

しかし、逃げ場所なんてどこにもありはしないのだ。

 

強い危機感を抱く。

彼はもっと厳しい環境に身をおくべきだ。

だが、それをどうやって用意すればいい?

考えろ、私!

 


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