我が家の双子は、2人とも、
総コレステロール値と
LDLコレステロール値
が高い。
発覚したのは、園の年中児のときだ。
発熱にて、かかりつけの病院で血液検査を受けた際に偶然発見された。
この時、兄まひろについては、レントゲン検査も受けており、
「肝臓が大きいように見える」
とも言われたのである。
更には、平素より頻繁に腹痛(下痢ではない)を訴えることもあり、「一度大きな病院へ」と受診指示が出たという経緯がある。
しかし、大きな病院である○○病院の小児科医は、肝機能については積極的な治療はせず、腹痛については「便秘のためだ」と整腸剤や酸化マグネシウムを処方するに留まった。
「普通の食事で構いません。パンにバターをぬって食べてもらっても全く構いません。」
とのこと。
結局、「便秘」治療で、1年ほど通ったが、コレステロール値については何もなく、かかりつけの医師は常々納得できないご様子だった。
ちなみに、紹介状なしで、弟まそらが「腹痛」で受診した際は、違う医師ではあったものの、まひろと同じく「便秘」として処理され、整腸剤が処方されたのみで、1回の受診で終了した。
紹介状を持っての受診なら、1年間診ていただけたが、なしだと1回のみ。
この時、私は紹介状というもの威力をまざまざと思い知ったのである。
現在は、人事異動により、その小児科医はお2人ともおられなくなり、今は別の医師が診療にあたられている。
それでかどうかはわからないが、今回、かかりつけの医師より、またもやその○○病院にて、「コレステロール高値」を診てもらうよう指示が出た。
ただし、今回は兄まひろだけではなく、まそらもだ。
2人とも、8月に○○病院小児科に3回通い、血液検査やら、エコーやらを受けた。
今回はまそらの「総コレステロール366」の数値が医師の目にとまったのか、スルーされることはなく、「栄養指導」を受けるように言われるに至った。
○○病院の「栄養指導」とはどんなものなのか・・・。
先日、受けてきたので紹介する。
●管理栄養士さんによる栄養指導
○○病院の管理栄養士さんによる栄養指導は、極めて教科書的な、厚生労働省の指針通りの内容だった。
以下、その内容を記す。
☆バランスのよい食事を
食事は、黄色、赤色、緑色のものをバランスよく食べることが大事。
黄色の食品:主食。ご飯、パン、麺類。
赤色の食品:主菜。肉、魚、卵、大豆。
緑色の食品:副菜。主に野菜。
その他:果物。
☆6〜7歳の男児が1日に必要とするカロリー
厚生労働省の推奨量に基づき、
あまり活動しない男児:1,350Kcal
平均的な活動量の男児:1,550Kcal
よく活動する男児:2,100Kcal
とのこと。
☆タンパク質と糖質について
6〜7歳児に必要なタンパク質量は35g/日。
子どもは腎臓などの内臓が未発達で、タンパク質の摂り過ぎは負担になる。
タンパク質よりも主食をしっかり摂って。
米には、食物繊維やビタミン、ミネラルが含まれている。
グルコースの分解物は、炭素・水素・酸素であり、窒素はできないのでクリーン。
米のデンプンは、グルコースに変換されてから使われる。この反応はゆっくりで、血糖値の急上昇を招かない。
血糖値が急激に上がると、コレステロールに変換されやすくなる。
私の心の声①:グルコースの分解が解糖系で止まってしまったら、「乳酸」が作られますケド?これは、クリーンなのデスカ?
私の心の声②:精製された白米の分解がゆっくり?白米はクイックカーボに分類され、高血糖から低血糖への急激な変化を引き起こすのではないデショウカ?
☆提出した食事表について
3日分の食事記録を、2人分持参。肉量については、減量する前の200g/日で記載。
管理栄養士さんは、そのうちの1日を取り上げて、朝食から線を引きつつ確認。
朝は、
野菜の煮物に黒ゴマをかけて「緑色」が摂れて、
ジャガイモで「黄色」のものが摂れて、
ピーマンで「緑色」、
スクランブルエッグで「赤色」、
米で「黄色」、
食べやすくおにぎりにして、具のしらすは「赤色」・・・、
お母さん、朝から頑張りますね。
といった感じで確認が進んでいく。
そして、1日のタンパク質摂取量をその場で算出。
卵3個のタンパク質:15g(藤川徳美先生の著書では7g/個)
鱈80gのタンパク質:13g
鶏胸肉140gのタンパク質:30g
豆腐60gのタンパク質:4g
米70gのタンパク質:3g
その他給食を合わせると80〜85g/日のタンパク質を摂っている
と管理栄養士さん。
ただ、この数値、兄まひろのものか、弟まそらのものかうっかり確認しそびれてしまった。まそらだろうか。
上記の80〜85gという数値に、まそらがやめている牛乳やヨーグルト、プロテインの分が含まれているのかどうかは結構大きな問題だと思う。
なぜなら、安全なタンパク質摂取量は、藤川徳美先生(内山葉子先生も)の著書によれば、
体重×4.4g
とされているからだ。
双子たちの体重は、21〜22kgだ。
つまり、タンパク質の摂取上限は、92.4〜96.8g程度ということになる。
まひろはホエイプロテインでタンパク質を15.6g/日摂取している。
上記の、80〜85g/日に15.6gを加えると、95.6〜100.6g/日となり、これに牛乳やらヨーグルトやら・・・。
結構、際どいなと思う。
自分でざっくり計算してみる。
給食の肉50gのタンパク質:10.7g
給食の牛乳200gのタンパク質:6.6g
朝夕食の牛乳80gのタンパク質:2.6g
朝夕食のヨーグルト50gのタンパク質:1.8g
朝夕食のプロテイン20gのタンパク質:15.6g
野菜のタンパク質量までは、ちょっとわからない。
が、わかる範囲のものを全て合わせると、この日のまひろのタンパク質摂取量はおよそ102.3g。
なので、管理栄養士さんが計算した数値80〜85gは、おそらくまそらの摂取量だと思われる。
ここで、兄まひろについては、タンパク質摂取の上限(92.4〜96.8g)をオーバーしていることが明らかとなる。
ちなみに、小学校の給食の肉量は、平均すると40g程だ。使用される肉の量は8〜60gと日によってかなりのばらつきがある。
計算に使った日の給食の肉量は50gだ。
摂取上限92.4〜96.8gに対して、102.3g摂取とは・・・。
現在は、肉を減量しているので、オーバーしていることはないだろうが、冷や汗ものだ。
☆サプリメントについて
栄養はなるべく自然なものから摂るのが望ましい。が、ある栄養素を単体でたくさん摂りたいときには便利。使って駄目ということはない。
☆管理栄養士さんからのアドバイス
卵は1日1個に。黄身は最もコレステロールが多い食材。
主食を多めにして、エネルギーをしっかり摂る。
タンパク質は抑えて、肉は70g/食に。
牛乳はカルシウムが豊富。1日400g摂取するのがよい。
☆私からの質問
Q:玄米の農薬とヒ素が気になるが?
A:農薬は洗えば大半は落ちる。ヒ素についてはわからない。
Q:米の摂取は、ビタミンB群の不足を招き、解糖系しか機能しなくなると聞くが?
A:ビタミンB群は他の食材から充分摂れる。不足することはない。
私の心の声:「確率的親和力」という言葉がありますケド?酵素の立体構造は個体によって異なるため、補酵素であるビタミンBとの結合力には個体差が生じるのデハ?なので、必要なビタミンBの量は人によって異なるのデハ?
Q:炭水化物はクリーンということだが、脂質もクリーン。脂質からエネルギーを得るのはよくないのか?
A:PFCバランスというものがある。Pはタンパク質。Fは脂質。Cは炭水化物。主食は50%。脂質は25%。残りがタンパク質とか・・・。
私の心の声:大変失礼ながら、PFCバランスの根拠をご自身で考えられたことはおありデスカ?炭水化物が「50%」という根拠は何に基づくものなのデショウカ?厚生労働省がそう言っているからデスカ?米の消費を促進したい農林水産省の影がチラつくようデスガ?
Q:脂質摂取は抑えた方がよい?
A:必須脂肪酸というものがあり、脂質も必要。
Q:脂の少ない鶏胸肉ばかりを摂るのはよくない?
A:炒めたりするのに油を使う。鶏胸肉にも脂はある。なので、脂は摂取できる。しかし、マーガリンは駄目。バターを使う。
私の心の声:鶏肉の脂はリノール酸(n-6系)が多く、脂の種類に注目するなら、どちらかと言えば避けた方がよいのデハ?
Q:コレステロールを下げるには?
A:大豆(大豆サポニン)と魚を摂取。
Q:大豆のイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするので、摂りすぎはよくないのでは?
A:サプリメントで摂らない限りは大丈夫。
A:わからない。
Q:牛乳のカルシウムは、マグネシウムがないため吸収されにくく、処理のために体内のカルシウムが使われるのでは?
A:マグネシウムは他の食材から摂っているので問題ない。
私の心の声:マグネシウムが食事から充分量を摂れるとは本当デスカ?
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、
となっている。
例えば、マグネシウムは、
牛乳100g中に11mg(カルシウムは100mg)
昆布100g中に870mg
含まれている。
藤川徳美先生によれば、
カルシウム:マグネシウム=1:1
が望ましいとのことなので、牛乳200g(カルシウム200mg)に対して、178mgのマグネシウムが必要ということになる。
つまりは、マグネシウム含量の多い昆布で考えると20g必要だ。
ちなみに、鶏肉で178mgのマグネシウムを摂ろうと思ったら、613.7g食べなければならない(鶏肉100g当たりのマグネシウム量は29mg)。
マグネシウムは、
牛乳のカルシウム200mgを処理するためだけに昆布20g分が必要。
その他、推奨量の130mgを昆布に換算するなら14.9g分。
合わせると、34.9gの昆布。
色々、考え方はあろうかと思いますが、日々そんなにマグネシウムを摂取できているのデショウカ?
Q:タンパク質不足を確認するにはBUN?
A:BUN(13.6)は、問題ない数値。アルブミン(4.4)も問題ない。タンパク質は足りている。
私の心の声:藤川先生は、BUNの目標値を20とされていマス!13.6は本当に問題ないのデスカ?
●医師の診察
栄養指導の後、診察があった。
ちなみに、栄養指導も診察も母である私のみが受けた。まあ、栄養指導なんて子どもが聞いてもわからないので当然か。
診察では、医師より、
「前回気づかなかったが、まひろ君はフェリチンが300を超えている。鉄のサプリメントはやめているのですよね?」
と言われる。
「はい。やめています。炎症のせいでしょうか・・・?」
と回答。
「炎症が起きているようには見えなかった。」
と医師。
更に、
「栄養指導はどうでした?サプリメントについては何て言われました?」
と聞かれた。
医師としては、「サプリメントは必要ない」という栄養指導がなされることを期待されていたご様子だった。
「今後の治療は、かかりつけ医に一本化で・・・。」
と言われるので、
「先日、かかりつけ医からは、コレステロールについては○○病院にお願いしてあると言われましたが。」
と伝えると、
「そうですか。ではこちらで診ます。」
と医師。
意思疎通は、医師どうしで、正確に行っていただきたいと思う。
●栄養指導を終えて
○○病院での栄養指導は今回の1回のみのようだ。
管理栄養士さんのアドバイスに従って、食事の改善ができたかや、つまづいていることはないかといったフォローはない様子。
今回、栄養指導は、1時間の枠を20分超過してしまった。本当はもっと違うことを色々お尋ねしたかったのだが、管理栄養士さんの知識が何に由来するかを確認するに留まってしまった。
○○病院の管理栄養士さんは、例えば「トリプトファンの発達障害児における必要量」がどうのといった「厚生労働省の推奨量」からはみ出た事項については、おそらく普段のお仕事では扱ってはおられず、知識もお持ちではないだろうと思われた。
きっと、教科書に書いてあることを疑うことなくそのまま信じ、知識を広げたり、掘り下げて深めたりといったことは、あまりされないのだろうと推察する。
大きな病院ゆえに「厚生労働省」からはみ出すことなどできず、ゆえに、それ以上の知識は必要がないのだ。
今回、私の質問に対し「わからない」とおっしゃった事項について、もし次回の診察時に医師を通してでも回答があれば、当てにできる管理栄養士と認識してもよいと思うのだが、どうだろう。
「栄養」と一言で言っても、いったい何をそして誰を信じればよいのやら。
いくら「管理栄養士」さんだとしても、もう簡単には発言を信じることができないのである。
藤川徳美先生は、
「タンパク質と鉄、ビタミンB群(特にナイアシン)、ビタミンC、ビタミンE、マグネシウムの絶対量の摂取が大事。」
「米は栄養ドロボー。」
と著書やブログに書いておられる。
栄養療法の病院の管理栄養士さんも、
「タンパク質をしっかり摂取。糖質がちょっと多いので減らして。」
とおっしゃる。
一方、○○病院の管理栄養士さんは、
「タンパク質より主食(米)をしっかり摂って」
とおっしゃった。
それぞれが、それぞれの知識を基にそうおっしゃるわけだが、、、
私自身は、
「高タンパク質・低糖質」
の必要性を理屈として理解し、納得している。
ゆえに、○○病院の管理栄養士さんの「高糖質・低タンパク質」発言は取り入れることができない。
問題なのは、各栄養素の具体的な量だ。
そして、糖質に代わるエネルギー源としての脂質摂取とコレステロール高値との兼ね合いをどうしていくのか。
色々なことに頭を悩ませつつ、時間はどんどん過ぎていってしまう。
欲しい情報は、簡単には手に入らない。
つい、ため息が出る。
そして、気づけば無意識に口ずさんでいる歌がある。
Row, row, row your boat,
Gently down the stream.
Merrily, merrily, merrily, merrily,
Life is but a dream.
気楽な気持ちになるような気がして、ついつい口ずさんでしまうのだろうが、3回ほど繰り返してから毎回思う。
イカン。コレハ、究極ノ現実逃避ダ。
本当に、
Life is but a dream.
でいいのか!
流れに抗ってでも進むんだろ!
「夢に過ぎない」なんてつぶやいて、ぼんやり遠くを見てる場合じゃないんだよ!
目を覚ませー!!!
この思考パターンを毎回毎回繰り返している。
無限ループだ。