2年ぶりにピーチパイを焼いた。
解凍した冷凍パイシートに、桃の缶詰を乗せて焼くだけの簡単なものだ。
子どもがお隣のご夫婦宅に、およばれに行くことになったので、手土産として用意することにしたのだ。
久々のピーチパイ。
シナモンとバターのよい香りが部屋中に漂う。
ただ、普段あまり作らない焼き菓子は、段取りが悪くなりがちで、時間がかかってしまう。
しかも、今回は、甘さを控えすぎてしまって、ちょっと失敗だった。
が、臨機応変に別のものを用意する器用さは私にはなく、そのままお渡しした。
奥様、ごめんなさい。
昨日から、双子には「挨拶」の確認を何度もした。
「お家に行ったときは何て言うの?」
「お料理をいただくときは?」
「食べ終わったら?」
「ちゃんとおいしかったって言うのよ!」
「ありがとうも忘れずにね」
「帰るときは何て言うの?」
兄まひろは答えるが、弟まそらは黙りがちだった。大丈夫だろうかと、出かける前から気疲れしてしまう。
今日も、朝昼ともにだらだらとご飯を食べる双子たち。
「はやく食べないと、おばちゃんのお家に行けなくなるよ!」
と叱りとばしながら時間は過ぎゆく。
16時、約束の時間。
おいしいものが食べられるとハイテンションな双子たちをお隣宅へ連れて行き、私も少しお邪魔させていただいた。
テーブルには既にお料理が並べられていた。
豪勢過ぎて、思わず「すごーい!」と言ってしまう。
唐揚げに、ハンバーグに、エビフライに、タコさんウインナーに、フライドポテトに、魚の煮付けに、サラダ、栗ご飯・・・
作るのにいったい何時間かかるのだろうと思ってしまう。
2時間ほどしてからお迎えに行くと、
「食べるのが遅いと聞いていたけど、全然そんなことない。パクパク食べたわ〜。特に、まそら君は食べるたびにおいしいって言ってくれて・・・、ホント殺し文句だわ〜。2人ともいい子よ〜」
と奥様から言っていただく。
愛想よくしていたのだと、ほっとしたのだが・・・、
帰宅して、弟まそらが言う。
「お母さんのご飯はおいしくない。おばちゃんみたいなのがいい。」
「グサッ」と自分の心の音が聞こえた。
まそらさん、はっきり言いますね〜。
でも、昨日は、「豚汁、おいしい!」って言ってませんでした?
母の聞き間違いですか?
「おいしくない」発言は、さすがに、ちょっと堪える。
おばちゃんには敵わないけど、母は母なりに頑張っているのですけどね〜。
もっと工夫が必要ということデスネ。
ところで、ピーチパイのついでに、試しに初めて作ってみた「あんのミニクロワッサン」。
雑に作業した割に、結構おいしかった。見た目もコロンとしていてかわいい。私好みだ。
次は、もうちょっと丁寧に「あんクロワッサン」を作ってみようと思う。