我が家の双子(年長児)の発達障害の改善のために、栄養面からのアプローチを試みている。
参考にしているのは、主に、藤川徳美先生の
『薬に頼らず子どもの多動・学習障害をなくす方法』
だ。
我が家は、藤川先生の著書に則り、ホエイプロテインやサプリメントを使用しているが、それだけでは充分ではない。
藤川先生に限らず、多くの書籍にて、「低糖質」の重要性が記されている。
その理由は、既に他の記事に記載しているが、ここでも再度簡単に記しておく。
●糖質とエネルギー代謝の流れ
「糖質」の害を説明するためには、どうしても、エネルギー代謝の仕組みをおさえなければならない。
まず、スタートは1molのグルコース(C6H12O6)だ。
グルコースは、まずは「解糖系」にて、ピルビン酸に分解される。
この際に、ビタミンB群やミネラルが消費されて反応は進む。
生成されるATPは2mol。
続いて「クエン酸回路」に反応が進む際に、ピルビン酸はビタミンB群(B1やB2、ナイアシンなど)の働きで、アセチルCoAに変換されなければならない。
アセチルCoAは、オキサロ酢酸と反応してクエン酸となり、このクエン酸に水の付加や脱水素、脱炭酸の反応が次々と起こりながら再びオキサロ酢酸に戻る。アセチルCoAはクエン酸回路を1周し、完全に分解される。
そして、最後の「電子伝達系」にて、先のクエン酸回路で生じた水素の電子を利用して、最終的に計38molのATPが生成される。
ここで、重要なのは、
・「解糖系」で、貴重なビタミン・ミネラルが消費されること
・ビタミンB群がなければ、「クエン酸回路」に進めないこと
・「クエン酸回路」に進めなかったピルビン酸は、「乳酸」になってしまうということ
・1molのグルコースから生成されるのは38molのATPであるということ
だ。
「解糖系」で生成する「乳酸」は有害で、藤川先生はご自身のブログにて、
「乳酸はがんをはじめとする各種慢性疾患を引き起こします」
「乳酸蓄積により、酸性化、低体温化します」
と述べられている。
「糖質(グルコース)」を摂取すればするほど、ビタミンB群やミネラルは消費されて不足し、「解糖系」で2molのATPを生成するのが精一杯な状況に陥ってしまいかねない。そうなると、変な話だが、米を食べれば食べるほど、かえってエネルギー不足になるのだ。
併せて、「糖質(グルコース)」の大量摂取により、血糖値が急上昇し、インスリンが急激に分泌され、結果、血糖値が急激に低下するという現象も、人体には負荷をかけるようだ。
玄米やイモなどの精製されていない糖質なら、ビタミンB群も残されているが、それでもグルコースである限り、38mol以上のATPを生成することはできない。
なので、、、
「低糖質」の取り組みが必要になってくるのだ。
が、「低糖質だ!」と言って、ご飯(お米)を減らすとするならば、当然、減らした分のエネルギー源を他に確保しなければならない。
そこで、「脂質」が登場することになる。
●「高脂質」の取り組み
「脂質」は、もちろん「糖質」ではないので、「解糖系」を通らない。
ダイレクトに「クエン酸回路」に入り代謝される。つまりは、ビタミンB群やミネラルの消費が抑えられる。
しかも、生成されるATPは、「グルコース」の38molよりも格段に多い。
1molのパルミチン酸(C15H12COOH)ならば、129molのATPが生成される。
なので、減らしたご飯(お米)分は、「脂質」で補おうということになる。
藤川先生は「カロリーは死語だ」とブログにて言っておられるが、ここではカロリーで考えることにする。
我が家は、
ご飯(お米)を減らした他、
牛乳も減らしているが、
プロテイン利用などで、
カロリーベースで見ると減少ばかりでもない。
が、諸々をざっとプラスマイナスすると、やはりマイナスとなり、およそ、
180Kcal分を
糖質以外で補う必要が出てきた。
糖質以外と言っても、ここにタンパク質の選択肢はない。タンパク質もエネルギー源として利用することはできるが、タンパク質は生体の構成要素。エネルギー代謝で消費している場合ではない。
では、具体的に、何で不足分のカロリーを補っていくのかということだが・・・、
藤川先生は、
・バター
・生クリーム
・ラード
・MCTオイル
などを、奨めておられる。
動物性の脂質の方が植物性の脂質よりも人体は利用しやすいとのこと。
我が家は、サラダ油などは使わず、オメガ9に分類されるオリーヴオイルを使ってきたのだが、近頃オリーヴオイルと併用する形で、バター(無塩)を導入するようになった。
毎朝、卵や茹でたジャガイモを炒めるのに使う。
仮に、180Kcalをバターで補うとすると、24g必要となる。
ちなみに、24gのバターは、ご飯(お米)に換算すると、ざっと110g分に相当する。少しの量ですごいカロリーだ。恐るべし。
バター(無塩)は、200gで400円を超えるお品だが、毎日24g使うなら、2人分で5日ももたない計算になる。
これは財政的に結構キビシイ。この点でも恐るべし。
そこで、ラードも導入することにして、こちらは主にピーマンを炒めるのに使っている。
お値段は250gで200円ほど。
(写真:下の白いかたまりがラード)
しかし、現在、バターとラード、オリーヴオイルを合わせても、まだ180Kcal分には達していない。
それでも、以前より大幅に「脂質」利用は増えた。肉の脂身も、もう取り除くのはやめた。
「脂質」の積極摂取による2人のコレステロール値への影響が気になるところではあるが、今のところ、問題は出ていない。
今後は、病院で「栄養指導」を受けながら、定期的に血液検査を行っていくので、経過をしっかり確認していこうと思っている。
ところで、数年前に、初めて手にした「幼児食」の本には、
「脂肪の少ない赤身肉を使う」
と記載されていた。
脂質は高分子だから、子どもには消化が大変で、負担になるのかな〜?なんて思いながら、取り除ける脂肪は取り除き、今まで調理してきた。
「脂質」は悪だと信じ込んでいたのだ。
逆に、今は、「脂質の積極摂取」へと大きく変換している。
正しい知識を持つということは、本当に難しい。
何でも鵜呑みにしないことだと思う。
が、これも結構難しい。
●藤川徳美先生のブログより、参考になる記事をご紹介
グルコースを完全燃焼させれば病気にならない | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
糖質過剰摂取によるエネルギー代謝障害が慢性疾患を作っている | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
脂肪酸は好気性解糖のクリーンな燃料 | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
グルコースと脂肪酸、ATPで考える | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
糖質制限 非精製糖質はどうなの? | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
白米などの精製糖質は「栄養ドロボー」 | 精神科医こてつ名誉院長のブログ
先日、弟まそらがAちゃんのことを好きだという恋模様をお伝えしたが、今回は兄まひろの話だ。
まひろが、デレデレしながら言う。
「Bちゃんに好きって言われる〜」
「あら、そうなの〜」
と私。
「Cちゃんにも好きって言われる〜」
「え?そうなの〜?」
「それから〜、・・・」
「え?それから??」
「D太君にも好きって言われる〜」
「え???D太君?」
「うん!」
「・・・そうなの〜。で、まひろは誰が好きなの?」
「Eちゃん!」
園児ながら、複雑そうな人間関係だ・・・。