双子兄、歯医者さんのお世話になる

先日、4歳の双子兄、まひろが、歯医者さんのお世話になった。
歯医者さんに行くのは、彼の短い人生の中で、2度目のことだ。


1度目の歯医者さん
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度目は、0歳のときだ。つかまり立ちができるようになっていた頃で、サークルにつかまったまま、体勢を崩し、顎を打って舌を噛んだ。

結構な出血の仕方で焦る。口腔外科のある歯科医院を探して電話をしたが、あいにく休診日だった。
しかたがないので、とにもかくにも小児歯科のある歯科医院に問い合わせてみる。
「専門ではありませんが、診させてもらいます」
とのことで、夫が連れて行った。

歯医者さんは、「予約」のイメージが強いが、即日診て下さるという親切な対応に本当に感謝した。
診察では、出血も止まっており、問題ないとのことで、診察代すら請求されなかったらしい。歯医者さんは、内科などとはまた異なる料金体系なのだろうか?何も無くても診ていただいたことに変わりはない。無料だなんて、申し訳ないかぎりだ。

帰宅した夫は、
「あんな近代的な歯医者は見たことがない」
と、驚きを口にしていた。「近代的って?」と気になりながらも、その後、長らく歯医者さんのお世話になることはなく、まひろは4歳になったのだった。

 

 

2度目の歯医者さん
そして、今回、2度目の歯医者さん。
歯医者さんは近所にたくさんあるが、ピアノ教室と同じで、引っ越してきた人間には評判が全くわからない。結局、前回と同じ歯医者さんに行くことにした。

☆奥歯にオレンジ色の点が

ある日のことだ。下の奥歯の噛み合わせの部分に「オレンジ色の点」が出現しているのに気づいた。
「何これー?」
と、歯ブラシでゴシゴシするが取れない。爪楊枝を出してきて、グリグリしてみたが、それでも取れない。
改めて、
「何これー?」
となる。ネットで調べてみたが、どうにも「これだ!」という情報は得られなかった。

このところ、夫に歯磨きをしてもらうことが多かったと反省する。夫の歯磨きは私からするとかなり適当だ。しかし、早く終わるので子どもたちは、夫に磨いてもらいたがるのだ。
ちなみに、私は虫歯は1本もない(長く診てもらっていないので、もしかしたらあるかもしれない)が、夫は虫歯だらけだ。自分の歯磨きだっていい加減に違いないと思う。

さて、このオレンジ色の点。
素人があれこれ考えていてもしかたがない。歯医者さんに電話をして、状態を説明し、診ていただく必要があるのかたずねてみる。
「診てみないことには何とも・・・」
とのことで、約2週間後という、はやめの日程で予約を入れて下さった。

しかし、電話をして、8日後。歯磨きの際に、「オレンジ色の点」が無くなっていることに気づく。
「何なのーっ?」と思いながらも、再び歯医者さんに電話。診ていただく必要があるのか、再度、問い合わせる。
「念の為、診ましょうか」
ということで、予定通り受診する運びとなった。

☆診察とフッ素塗布

診察に先立ち、まずは、歯科衛生士さんが診て下さった。
「恐らく、汚れでしょう」
とのこと。ひとまずホッとする。
次いで、他の方の診察・治療の合間をぬって、先生が診て下さる。
そして、次のような会話がなされた。

「特に問題はありません。フッ素塗布はされていますか?」
「はい。健診のときに」
1000円かかりますが、よければ、この機会にしてください」
「お願いします」

フッ素塗布。。。内心、迷った。
書籍にて、「フッ素」の有毒性についての記載を目にしたことがあったためだ。同時に、安全であるとする他の文献の記載も記憶していた。
周りからは、発達の遅れや、発達障害様行動を指摘されるが、私としては「活発な子」くらいの認識のまひろ。フッ素塗布はさほど問題ないと考えることにした。

しかし、このフッ素塗布。思っていた以上に大変だった。
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歳児健診のときには、何の抵抗も示さなかったまひろ。今回、何が怖いのか、頑なに拒否する。歯科衛生士さんが、穏やかに「怖くないよ~」と笑顔で説得を試みるが、全く効果がない。グダグダと理由をつけて拒否し続ける。次の患者さんもいるわけで、「何なの?」とイライラしてくる。
延々時間をかけて、やっと椅子に座って寝転がったまひろ。塗布は数秒で終わったが、なんだかどっと疲れた。お仕事とはいえ、歯科衛生士さんの忍耐力はすごい。お時間をとって本当に申し訳なく思う。

塗布後、「30分程は飲食しないでくださいね」と歯科衛生士さんに言われる。お決まりの台詞だ。そうそう、そうだったと思い出す。

しかし・・・。
支払いの際、診察時から私が持っていたまひろの水筒を、邪魔になるので本人に持たせる。本当に迂闊だった。
支払いを終え、この際にと思い、長らく歯医者さんに行っていない私自身の予約も入れさせてもらう。そして、さあ帰ろうかとまひろを見やると、なんと、座ってしっかり水筒のお茶を飲んでいるではないか。

キャー!
やってしまった・・・。

ガックリくるが仕方がない。どうにもならない。次の機会に備え、フッ素塗布後は飲食できないことをまひろに説明し、気持ちを切りかえる。

「考えても仕方がないことは考えない」

またもや、Dカーネギーさんだ。
普段意識しないだけで、「考えても仕方がないこと」というのは結構多いのかもしれない。
ちなみに、Dカーネギーの『道は開ける』には、当然ながらもっと色々なことが書いてあった。
おぼろげな記憶で申し訳ないが、
「今日1日のことに集中する」
「人のために行動する」
「仕事で忙しくしていると悩む暇がない」
「恐れている最悪の事態は大抵は起こらない」
・・・。

最後の「恐れている・・・」は、もしかしたら他の人だったかもしれない。
いずれにせよ、先の見えない育児をしている今こそ、再読すべきなのではないかとこの頃思う。