スイミングスクールの無料体験に参加した

双子弟、まそらは自閉症スペクトラム障害で、喘息持ちだ。常日頃より、頻繁に体調を崩し、体力と免疫力の向上の必要性を強く感じていた。もちろん、何かひとつでも人より優れたものがあれば、自尊心の維持に役立つとの目論見もある。あわよくば、障害の改善も図れれば・・・なんて思ったりもする。

 

何か身体を動かす習い事を・・・と思ったとき、発達障害の改善には「サッカー」がよいということが、「株式会社 人間性脳科学研究所」の所長である澤口俊之先生の著書『発達障害の改善と予防』に記載されていたことを思い出した。が、近場で、サッカー教室は見つからなかった。

将来、想定される「イジメ」から身を守るためによいのではないかと思った「空手」も道場が見つからない。ウソでしょ、と思う。空手道場なんてどこにでもありそうなものなのに・・・。

結局、夫が一押ししていた「水泳」を習う運びとなった。決め手は、調べていく過程で、水泳が「喘息」の改善に有効だとの情報をいくつか得たことによる。

 

 

●スイミングスクールの無料体験に参加

まずは、無料体験を申し込み、参加してみた。ちなみに、習い事は公平性の面から、双子弟のまそらだけ、双子兄のまひろだけというわけにはいかず、2人そろっての参加となった。

 

重視したのは、2点だ。

・本人が楽しんで取り組めること

・安全であること

 

体験に参加したスイミングスクールでは、保護者が参観できるようになっていて、子どもたちの様子をしっかり確認することができた。

2人とも、終始楽しそうに取り組んでいた。特に、まそらには笑顔が多く見られた。安全性の面でも、10人ほどの幼児にコーチが2人つき、すべての幼児に目が行き届いているようで、充分だと感じた。ただ、1度だけ、まそらが水から出て、プールサイドを走っていったのに、コーチが2人とも気づくのに遅れるという事態があった。が、気づくや否や、すぐに追いかけ、連れ戻して下さった。

レッスン途中より、今度はまひろが勝手にプールから出て、ひたすらビート板をバシャバシャさせて遊びはじめた。しかし、コーチはあえて注意はせず、好きにさせている様子だった。厳しい指導はなされないようだが、まひろがその場を離れそうになったときには、しっかり抑止されていた。

レッスンが、いつも2名体勢で行われるのかは不明だが、体験参加においては大きな不安は感じなかった。

 

 

●レッスンの流れ

その日のレッスンは、

紙芝居

体操

採暖室

プール

 座って足を水につけてバシャバシャ

 浮きの発泡スチロールを背中につけて、水に入る

 水中をぐるぐる歩く

 長椅子を2つ使って滑り台を作り、滑る

 長椅子からジャンプ

 ビート板を使って移動

 ジョウロやスコップ、バケツなどのおもちゃで遊ぶ

 ※途中に、1度トイレ休憩があった

採暖室

という流れで進んでいった。時間にして、約1時間15分だ。

レッスン前後の着替えは、ロッカールームで保護者が行う。

 

 

●入会に際して

入会に際しては、「入会申込書」の提出が必要だった。「入会申込書」には、本人の「病気」を記入する欄があり、「医師の診断書を・・・」との記載があった。更に、「入会規約」には、「日常生活において、心身共に異常のない者・・・」との記載があり、まそらの「喘息」やら「発達障害」やらがどうなるのかわからず、後日、電話にて問い合わせた。

「喘息」については、診断書は不要だが、医師の許可を得るようにとのこと。

発達障害」については、今までも受け入れ実績があり、配慮すべき点を明示してほしいとのことだった。

 

喘息に関しては、言われた通り、かかりつけ医に確認を取った。

「喘息は安静にというのは昔の話で、今は運動した方がよいとされている。水泳で丈夫になったというお子さんは多くいる。体調の悪いとき、寒いときに注意をして取り組むなら問題ない。」

と言われ、許可はすんなりとおりた。

 

発達障害については、

・指示の理解が遅い

・呼びかけへの反応が鈍い

2点を「入会申込書」に記入して提出した。対応してくださるとのことで、ひとまず安心した。

 

 

●個人情報について

発達障害」は、かなり個人的なことであり、デリケートな問題でもある。スクール側に伝えて、情報管理がきちんとなされるのかなど、懸念があった。しかし、まそらがどういう子どもなのかを伝えずにいて、配慮がなされず、何らかの事故が起こった場合、不利益を被るのはまそら本人であり、親である自分だ。

2歳よりはじめている他の習い事では、3歳になり保護者の同伴が不可となった時点で、婉曲に「発達に遅れがある」と先生に伝えた。身体を動かすような習い事ではないが、かなり不安に感じたのを今でも覚えている。

今回の水泳は、水中で身体を動かすものであり、先の習い事以上に安全性が気にかかる。高度に個人的な事柄でも、伝えないわけにはいかないと思う。

 

 

■なんらかの効果があることを期待して・・・

これから、週に1回のペースで通うことになる。それで、どの程度体力がつくのかは不明だが、何もしないよりはいいはずだ。見た限りでは、筋肉ムキムキの子どもはいなかったが、週に1回もしくは2回だとそんなものかと思う。

費用は、2人合わせて、月額13千円程度。我が家にとって、決してお安いものではないが、お金をかける価値があると信じて通わせたい。

子どもたちが楽しんで取り組むことができ、体力がついて、病院通いが減って、喘息が改善し、発達障害も改善し、自信もついて・・・とかなり欲張りな期待をしつつ、次回のレッスンを楽しみにしたい。