療育手帳の等級がBでも、特別児童扶養手当が認定された

先日、発達障害の息子(4歳)について、申請していた「特別児童扶養手当」の認定通知書が届いた。申請してから、3ヵ月近くになる。

息子の療育手帳の等級は「B」だ。息子と同様にお子さんが「B」で、申請をしても通らないのではないかと考えている方の参考になればと思う。

 

 

●「特別児童扶養手当」とは何か

まず、初めに「特別児童扶養手当」とは何か。

以下に、しおりの文章を引用する。

 

--------------------------------------

特別児童扶養手当

身体や精神に中程度以上の障害のあるお子さんをご家庭で養育・監護されているお父さんやお母さんなどに対し、支給されます。

 

請求先は、お住まいの市役所、町村役場です。

 

手当額(月額)<平成3041日現在>

1級・・・対象児童1人につき 51,700

2級・・・対象児童1人につき 34,430

 

--------------------------------------

 

補足をすると、「発達障害」は「知的障害」に分類され、療育手帳A、及び療育手帳Bの一部(中程度以上の発達障害)が対象となる。

さらに、特別児童扶養手当には、所得制限があることを付け加えておく。

 

提出書類としては、

○特別児童扶養手当認定請求書

○特別児童扶養手当認定診断書(A3用紙1枚のボリューム)

○戸籍謄本

世帯員全員の住民票

○個人番号カード

療育手帳

申請者名義の普通預金口座通帳の写し

 

 

●申請に際して

さて、この制度。私は全く知らなかった。医療機関でも、療育施設でも、市役所でも・・・誰も教えてはくれなかった。なので、「何か支援制度は?」と思ったときには、自分で調べるしかない。

療育手帳が交付されたとき、市役所の窓口の人が一声かけてくれてもよさそうなものだが、そんなに甘くはないのだった。息子の療育手帳の等級が「B(厳密にはB2)」なので、軽度だと判断されたためかもしれない。

市役所の窓口の方に尋ねてみた。

 

私 「療育手帳のBで、特別児童扶養手当の認定は難しいですか?」

職員「Aなら、ほぼ確実に認定されますが、Bではほとんど通りません。」

私 「医師の診断書より、手帳の等級の方が重んじられますか?」

職員「いいえ。そんなことはありません。医師なら詳しいと思いますので、通りそうか聞いてみてください。一応、診断書をお渡ししておきます。ただ、診断書の内容はかなり専門的ですので、専門医に依頼してください。書いてもらえたら、申請手続きの説明をさせていただきますので、診断書をお持ちください。」

 

ということで、息子の診察の際、医師に(もちろん、かかりつけの専門医)に確認してみた。

 

自閉症スペクトラム障害ということで申請すれば、おそらく通ると思います。」

 

とのことで、診断書の作成をお願いした。診断書の作成には数週間を要した。

診断書を持って市役所の窓口に行くと、申請に際して必要な提出書類の説明があり、書類一式を渡される。一度持ち帰り、書類に記入する他、戸籍謄本、住民票などを用意する。そして、ようやくの申請となった。

今回、2級ということで、審査に通ったわけだが、請求した翌月分から支給されるようだ。月に34,430円というのは本当に大きい。私自身の就労がなかなか困難なのに、お金ばかりがかかる中、本当にありがたい制度だ。もっと早く知っていたら・・・と思う。

 

なお、認定に際しては、

「医師の診断書」の他、

療育手帳」の交付を受けていることや、

「療育施設」に通所していること、

専門病院で「リハビリ」を受けていること、

園で「加配の先生」がついていること

などの事柄が審査通過につながったのではないかと、勝手に推察している。

 

手当が支給されるのはとても助かることだ。しかし、認定されなければ、されないで、息子の障害はあくまで「軽度」ということになり、それはそれでいいと思っていた。認定されたということは、障害は「中程度以上」だと社会的に認められたということになる。審査を通過し、ほっとする反面、ぐっと肩に力が入り、気持ちが引き締まる思いがした。

 

 

●認定を受けて

さて、この手当をどうするかということだが・・・。

習い事をさせたいと考えている。障害があっても、いずれは自立しなければならない。これは、最も重要な目標だ。コミュニケーションに難があっても、知的に遅れがあっても、手先が不器用でも・・・、まずは身体が丈夫であることが最低限のことだと思う。仕事はできないは、よく体調を崩すはでは、雇う側も困ってしまう。ということで、まずは、スポーツをさせたいと思うのだ。

私自身は空手などの格闘技がいいのではないかと考えている。体力面だけでなく、いじめにあった際(きっとあうと思う)、自分を守れるようにするためだ。集団にはかなわなくても、かわして逃げるくらいの技量を備えてほしいと思う。が、夫は反対で、水泳がいいと言う。水泳も悪くはないけど・・・。それよりは、体操の方がよいのではないだろうか。全身を使っての運動は脳の発達によさそうだ。

なお、「株式会社 人間性脳科学研究所」の所長であり、武蔵野学院大学の教授でもある澤口俊之先生の著書『発達障害の改善と予防』によると、脳機能向上のためにはサッカーがいいらしい。

そして、さらに、ピアノを・・・と思うが、アパート暮らしなので、ピアノの用意をどうするかというところが難しい。電子ピアノにせざるをえないが、仕方のないところだ。何も、ものすごく上達させようということではない。目的は、脳機能を向上させることにあるからだ。

しかし、問題がある。今すでに、日々のスケジュールは、かつかつで余裕がない。リハビリに療育に、持病の定期通院に、既にしている習い事に・・・。

この辺りの問題を解決しつつ、息子の役に立つ習い事を何か始められればと思っている。

 

 

today's 4-year-old twins

双子兄、まひろ。「おかしい」の言葉に反応する。

今日、なんだが調子の悪い私が「身体の調子がおかしい」とまひろに言ったところ、「おかしくない。そんなの面白くないわ」と返ってきた。

一瞬、「ん?」となった後、思う。

ああそうか。彼には「おかしい」イコール「面白い」であり、「変だ」ということとはイコールではないのだ。なんだか新鮮だった。当然だが、まだまだ、彼の言語能力は発達途中なのだ。改めて気づかされる。

 

双子弟、まひろ。彼は今日、豚を見る機会があった。

「豚さん、こんにちはー。」

と大きな声で言う。そして、質問をする。

「おならはしますかー?」

当然、豚は答えないが、気にせず続ける。

OINKと言ってくださーい!」

かわいらしい光景だが、なんだか笑ってしまった。