●今朝のこと
今朝、双子弟、まそら(年中児)が言う。
「僕はお母さんと、結婚する」
こんなに毎日私から叱られているのに・・・と思っていると、双子兄、まひろが言う。
「お母さんはお父さんと結婚してるよ。だから、まそらはまひろと結婚しよう。お母さん、大きくなったら、まひろとまそらは、結婚することになりました」
複雑な心境になるが、忙しい朝、細かい説明を双子たちにしている時間はない。いずれ、正しきを知るだろう。
重ねて、今朝のことだ。
双子兄、まひろが朝食を食べ終わるのに2時間半もかかった。朝、6時に食べ始め、終わったのは8時半。
そこから歯磨きをし、数字カード法に取り組む。キャッチボールなどとてもできず、園に向かった。
私のイライラは最高潮で、血管が切れそうだ。
どうしてこんなに時間がかかるのだろう。
これ以上、私にどうしろと言うのだろう。
これ以上、私に何ができると言うのだろう。
毎日毎日、思うようにいかず、自分を犠牲にし、我慢し、強いストレスを感じ・・・。
こうした生活をもう何年も続けているわけで、私の「脳」も何らかのダメージを負っているのではないかと思われる。
寝起きの憂鬱感など、脳に必要な栄養を意識的に補わないと、改善されないのではないだろうか。
登園時の車の中で、まひろに言って聞かせる。
「夕食はダラダラしないで食べて!」
「わかった〜」
「どうやって速く食べるの?」
「頑張る・・・」
「具体的にどう頑張るのか言いなさい!」
「テキパキする・・・」
「どうやってテキパキするの?」
不毛な会話が続く。
そして、夕食。2時間かかった。
なぜに、2時間もかかる?
耐え難い。
ほっておけば食べるのかと言うとそうではない。苦手なものは食べさせてやらなければ食べないし、再三注意しないとすぐに遊び始める。
要は、ずっとついて、世話をしなければ永久に食事は終わらず、結局のところ、眠たくなって寝てしまうのだ。
●ピアノのこと
家でもピアノをと思いつつ、なかなかできずにいた。が、昨日より、家でもピアノを触らせようと試みている。
まずは、まひろが入浴している間に、まそらが弾く。
次いで、まそらが入浴している間に、まひろが弾く。
弾くと言っても、とても弾いているうちには入らない。それでも何もしないよりはいいのではないかと思う。
今日は欲が出て、まそらに楽譜通りに弾かせようと試みてしまった。
「ドは親指で。違う、右手で。次はミ。違う!中指で!」
結局、高圧的に叱るばかりとなった。私も親に家で指導されたことなどないし、好きにさせようと思うに至った。私には「楽しく」教えるなどということはとてもできそうにない。ピアノ教室の先生の偉大さに頭が下がる。手のかかる子を根気強くご指導いただき、本当に感謝しかない。
●鉄製のフライパン
前々より、フライパンに不安があった。コーティングが剥がれていくことだ。剥がれたコーティングはどこへいくのか?当然、調理したものと一緒に子どもたちの口に入っている。
コーティングが剥がれた箇所からは、アルミニウムが溶出するとも・・・。
そして、弟、まそらの目の下のくまも気になっていた。兄、まひろにはないのだ。兄と同じ食事では、彼には鉄分が不足してしまうのではないか?そんなことを考えるようになった。
「鉄玉子」なるものも購入してみたが、私にはどうにも使いづらい。現在、使い方を模索中だ。
そんなこんなで、ついに「鉄製フライパン」を買った。
錆びそうで、手入れに気を遣いそうだ。油も多く必要になるに違いない。が、コーティングを食べるよりはいいと思った。鉄も多少は溶出し、まそらの鉄不足解消の一助となるかもしれない。
●まそらの車内での嘔吐
先日、ダラダラと朝食を取り、出かけるのがすっかり遅くなってしまったまそら。イライラしながら運転し、目的地に到着。車を停めると、後部座席から「喉が痛い」と言ってきた。
「また風邪ひいた?」なんて言っていると、何とも言えない嫌な音が聞こえた。
うぇっ!
びしゃー
まそら、嘔吐。車のシートも、床も吐瀉物まみれだ。
思考が停止する。
「大丈夫?」
なんて言葉は出てこない。
どうやって処理したらいいの?
そうこうしているうちに、第2弾。
「待ってー!」
間に合わない。
どばどばどばー
あんなに時間をかけて、朝ごはんを食べてこの末路。
まひろを連れて先に出ていた夫が言う。
「運転が荒すぎたんじゃないの?」
はあ?
私のせいか?運転はいつも通りだ。
私のテンションの下がり方は半端なく、無かったことにして、その場から立ち去りたいくらいの心境だった。
が、ロボットになったつもりで、吐瀉物をウェットティッシュでひたすら拭き取る。
私は機械、私は機械、私はキカイ・・・
車は、今日になっても臭う。
ファブリーズしかない・・・
何かで読んだ。定かではない。
「トウモロコシ由来と記載されているが、トウモロコシから抽出されているわけではない。有毒だ」
それでも、ファブリーズを投入する。
そして、シートのポケットにレジ袋を入れ、
「次からはこれにしてね」
とまそらに言う。
●まそらに見る神レベルの人間性
以前、スマホを道路脇の溝に落とした。
その同じ場所で、また別の日に、お気に入りのステンレスボトルを落とした。
スマホの画面は割れたし、ボトルには傷がついた。
気分はドーンと沈む。
もう何ヵ月も前になるその事件を、まそらはまだ覚えていた。
嘔吐した日の夜。まそらが言う。
「スマホ落としたね。水のない所でよかったね。水筒も落としたね。水のない所でよかったね。拾えてよかったね。いいこといっぱいあったね」
見ると、ニッコリと笑顔だった。
なんて、プラス思考なのだろう!
「コップに水が半分しかない、のか、半分もある、のか」
大人になって、教わって知るようなこの思考。年中児がさらさらと実践しているなんて。
まそらが嘔吐しても、「大丈夫?」とも言えなかった私。
ダメダメだ。
成長しなければならないのは、子どもだけではない。
私もなのだ。
子どもたちよ。至らない母で、ごめんよ。
母もまだまだ、成長期継続中だ。