暑さが加速度的に厳しくなっていくこの頃。我が家の双子たちは5月頃より、「水筒」を使うようになった。
双子弟、まそらが言う。
「まそら君は、まひろとおんなじのがいい。重くて、カバーのあるのがいいんだ。」
●昨年の初夏のこと
昨年の初夏、園より、「水筒にお茶を入れて持参」するよう指示があった。
それまで、2人に「水筒」を持たせたことはなく、これを機に、新しく購入することになった。
2人をお店に連れて行き、自分の好きなものを選ぶように伝える。
双子兄、まひろは、カバーのついた金属製の重たい「水筒」を選んだ。
「もっと小さくて、軽い物の方がいいんじゃない?」
「カバーなんて、ない方がいいんじゃない?」
などと言ってみたが、頑として彼は聞かない。
そんなにその「水筒」がいいならそうしなさいと購入した。
そうして、双子弟、まそらだが・・・。
彼は、何度選ぶように伝えても、聞きもせず、興味も持たず、ひたすら店内を走り回っていた。なので、結局、私が選んだ。
プラスチック製で、軽くて、カバーもなく、まひろの物より小さい「水筒」にした。その方が、使いやすいだろうと思ったからだ。
昨年は、2人とも、初めての「水筒」を嬉しそうに使っていた。どこに行くにも持って行きたがり、まそらにいたっては、ないと出先で激しい癇癪を起こし、手がつけられないというようなこともあった。
●まそらに、異変が起きる
そんなまそらに、先日、異変が起きた。
繰り返しになるが、まそらが言う。
「まそら君は、まひろとおんなじのがいい。重くて、カバーのあるのがいいんだ。」
親としては、「物を大切に使う」ことを身につけてほしいという思いがある。なので、今持っている「水筒」を買い替えたりせずに、使い続けさせたい、とまずは考える。
しかし、同時に思う。
昨年、「水筒」を自分で選ぶことができなかったまそらが、今は、「まひろと同じ水筒が欲しい」と、自分の思いを主張できるようになっているのだ。
これは、まそらが「成長」した、あるいは、障害が「改善」したということだ。
この点をどう考えればよいだろうか?
しばらくの間、悩んだが、結局、新しく「水筒」を購入することにした。
まそらからの貴重な働きかけに、今回は応えてやろうと思った。
「大切に使ってね。約束だよ。」とまそらに言って、お店に連れて行く。そして、昨年同様、「好きなものを選びなさい。」と伝えた。
まそらが選んだ「水筒」は、金属製で、重たくて、カバーがついていて、まひろの物より大きかった。
目をキラキラさせて、自分でレジに持って行き、列に並ぶ。
翌日より、嬉しそうに新しい「水筒」を使うまそら。買ってやってよかったと思いながら、お茶を入れてやる。
しかし、1週間ほどして、まそらが言う。
「まそら君は、まひろとおんなじのがよかったんだ。」
え~!となる。
どうやらまそらは、色も形も何もかも、まひろと全く同じ「水筒」が欲しかったようなのだ。
そうならそうと、もっとわかるように言ってくれないと、と思うがどうにもならない。
買う買わないは別にして、一応同じ物があるか探してみた。が、見つからなかった。
そして、今。
彼は何の不満も言わず、新しい「水筒」を使っている。曲がりなりにも自分で選んだ「水筒」だ。それなりに愛着がわいてきたのだろうか?やれやれと思う。
「水筒」を欲しいとまそらが言う。
ただ、それだけのことが、嬉しい。
today's 4-year-old twins♪
双子兄、まひろ。
今朝、右ひざに、発疹が多数できていた。先日、ベンチにぶつけて痛いと訴え、病院にて処方された「インドメタシンクリーム」を塗っていた辺りだった。まそらが受診するついでに、写真だけ撮って、受診が必要か尋ねてみた。
「インドメタシンでは、そんな発疹が出るなんてことは普通はないんですけどねえ・・・。」と先生。
理解できないことは、日々起こる。
双子弟、まそら。
マイコプラズマに感染し、喘息症状が強く出て、咳に苦しんでいた彼。週明けの月曜日より、登園の許可がでた。しかし、まだ食欲が戻り切らず、食事の時はヤキモキする。
今日は、スーパーで機嫌よくカートを押していて、私に激突してきた。彼はいつも前をよく見ず、きょろきょろしながら動く。私は車輪にかかとを挟まれ、思わず「痛たーいっ!」と大声をあげてしまった。が、まそらは、いつも通り、無言だ。
「黙ってたら駄目よ。どうしないといけないのかな?」
と言っても、無言。
「こういう時は、何て言うの?」
と言い直すと、
「ごめんなさい。」
と小さな声で言った。
日々、根気が必要だ。